モンテシオン

モンテシオンは日本製紙で造られている紙です。東北の震災後、石巻工場が

復活した際に造られ始めた用紙です。復興支援品と云う立場で製造されてい

ます。紙そのものは、「フロンティタフ」と同じもの。ほんの少しだけ微塗

工されていますが、差は殆んどありません。フロンティタフと違う処が造っ

ている紙の種類として4/6判も菊判も縦目横目が在るという事。フロンティ

タフ80は、B判の縦目横目とA判の縦目横目が有りますが、75と70に関しまして

はB判は横目しかありません。フロンティタフの80、75、70の違いは、砕木パル

プと化学パルプの含有率の違いです。化学パルプが70%以上入っている物を

中質紙と云います。化学パルプが多いほど印刷適性が優れます。モンテシオンは

フロンティタフ80をベースにしています。B判、A判と云えばそれぞれB6、A5の

本を作る時に紙が無駄になりにくいですが、4/6の本や横本を作る時は少々、

造りづらい場面も出て来ます。モンテシオン、フロンティタフの対抗商品、良く

比較されるのが王子製紙のOKアドニスラフシリーズ。やはり同じような混合率の

中質紙です。80、75、70、ホワイトが有ります。昔はピンクとグレーが有

りましたが人気が無く廃版になりました。今、此処まで人気が出ているのでした

ら、復活させても面白いと思うのですが・・・・・。中質紙は雑誌などに使われ

ます。半年ぐらいの経年変化で判るように退色します。黄ばみます。短期のフリ

ーペーパーなどでは面白い質感ですが、長期保存の記念誌などでは向いていない

紙になります。