軽オフセット印刷

高精細オフセット印刷と較べて、早く、安く、簡単に印刷できる方法に軽オフセット

印刷があります。 イニュニックでは、モノクロ印刷、エコノミータイプ等で使われ

ているのが、軽オフセット印刷です。 120LCTPと表記しております。線数120線のデ

ジタルプレート紙版を使用しています。ピンクマスター、リソグラフを軽印刷と言っ

ておりました。 現在イニュニックでは、デジタルサーマル版、TDP-495の版を使って

います。三菱さんのシルバー版の進化版です。 現像や薬剤を使用しないで、紙版に

直接印刷データを焼きつけて行きます。

4年前、「デザインのひきだし」さんで取

り上げて頂いた時は、ピンクマスター版を使用して印刷する、「軽オフセット印刷屋

さん」という取扱いでした。 軽オフのプロの様な顔で、短所と長所、味のある印刷の

仕上り等を、お話しさせて頂きました。 現在は、オンデマンド印刷に力を入れていま

すので、軽オフセットの比重が少なくなって来ています。

アナログピンクマスター

から始まりました。紙原稿の反射原稿を製版機にセットして、露光時間を決め、調整

して現像、乾燥、定着という流れで、版を作っていました。 露光時間によって濃くし

たり、暗部を明るくすることが出来ます。 しかし、時代は移り変わり、データから直

接版を焼き込んで、版を作るようになりました。 イニュニックでは、早くからデジタ

ルに取り組んでいました。 軽オフは、オフィスのデータが主流でしたので、バケたり、

消えたり、線が入ったり、数々の失敗を繰り返しました。 まだ、不完全な、PDFしかな

かった時代ですし、マイクロソフトが、データの遣り取りに対して、さほど真剣に取り

組んでなかった時代です。 それでも何とか、デジタルの仕事が増えて行く過程で衰退

して行くのが、アナログ製版です。 アナログ製版は、現像液を使うので、長く使わな

いと、現像液が固まってちゃんとした版が、作れなくなります。 また、線のシャープ

さや、画像のクリアさが、デジタル製版の方が、綺麗です。 しかし、そのデジタルピ

ンクマスターも、シルバーの紙版にその座を明け渡す日が来ます。 やはり、現像液で

す。現像液は、取扱いの面倒さや、廃液の環境への負荷等で、サーマルプレートの方に

軍配が上がります。 しかし、そのサーマルプレートも、オンデマンド印刷の利便性と

美しさで、後塵を拝すことになります。アナログピンクのアジも、(ピンク、ピンクと

言っておりますが、版の色が、ピンクがかった青で、決して、ツヤっぽい話ではありま

せん。) 今は、遠い昔話となってしまいました。ピンクマスター版は、唯なくなってし

まう印刷方法だったかも知れませんが、リソグラフは、デジタルであり乍らチープでキ

ャッチな味を出し続けている、軽オフセット印刷の生き残りです。