ニス引き
ニスはワニスを略した云い方、さらには英語のバニッシュ、バーニッシュを
聞き間違えてワニスと訛りました。兎に角、木目などの艶出し加工を日本で
はワニスと云うようになりました。仮漆とも書いたりします。樹脂と油を混
ぜて造りますが、艶出しや防水など用途によって混ぜる材質なども多岐に亘
ます。紙にもニスを引いて様々な用途に供します。主に三つ、先ずテカリを
出します。それから止めニスと云いますがインキをニスの被膜で覆って汚れ
が他に着くのを止めます。そして防水。防水に関しましてはPP加工と云うの
が有ります。圧倒的にPP加工に軍配が上がりますが、金額はニスの方が安い
です。印刷するニスに関しましては、先ずクリアニス、テカリを出すという
目的で引く場合、全体に引くのと部分的に引く場合と2種類ありますね。た
だ両方ともにいえることは、アートやコートなど平滑性が高い方が効果が発
揮し易いという事。テクスチャーの強い紙には効果的ではありません。次に
マットニス。こちらで主に行う目的は、止めニスがほとんどです。さほど目
立たないので、視覚効果で何かを訴求するという用途では少し弱いです。マ
ットニスだったら、マットPP加工の方がより幅広い効果が期待できます。
ハイグロスニスは、テカリがより強い物。剥離ニスはスクラッチ加工の前に
下地に引くもの。厚盛ニスは、ニスコーターを使ってプックリ盛り上がるほ
どニスを厚く塗るもの。オンデマンド印刷でもクリアトナーと云う云い方に
なりますが、ニス引きに近い物が有ります。トナーですのでグロス感は印刷
ニスより遥かに強いです。また、剥離ニスでも使えます。白い紙にロゴマー
クなどをクリアニスなどで印刷すると透かしの様に角度を変えることで絵柄
が浮かび上がるので高級感が高まります。様々なニスの用途をお試しいただ
きながら高付加価値の印刷物のご用命お待ちしております。