折り加工のあれこれ

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手ではどんな折り加工でも出来ますが、機械折りとなりますと出来る事に
大幅な制限や約束事が出てきます。折り紙などを考えますと手で折る分に
は、どの様な事も出来ます。昨今、折りパンフは人気の商品です。綴じた
りしていないので、開くと大きな印刷面を俯瞰で見る事が出来ます。この
俯瞰で全体を見る事が出来ると云うのがみそで、此処にスマホとの大きな
違いがあります。スマホは1ページ1アイテム、比較や編集的に見るため
には、ページ移動したりスクロールしなければなりません。折りパンフで
したら、様々な比較や飛躍や展開、全体図等大きな視点で表現することが
出来ます。蟻の目に対しての鳥の目ですね。スマホ中毒の人達が近視眼的
な着想に終始するのはそう云う処です。そしてデザイナーの方々は、そう
云った時代の空気にとても敏感なので勢い折りパンフが流行ります。そう
云う方々も折り加工に関しましては、ご存じない事も多々有ります。


先ず、折りの方向は一定でなくてはなりません。八つ折り(16ページ折)
は、長い方を二つに3回折りますと八つ折りになりますが、紙を廻す方向
は一定です。右に回したり、左に回したりしながら紙を折ることは出来ま
せん。紙の厚さが0.14mm以上あると八つ折りは出来ません。四つ折りに
なります。折り機に羽根を付けるのは上下合わせて12枚ぐらいが限度な
ので、ジャバラ12折りが限界です。12枚にも折るとなりますと紙が厚
いと折れません。また滑り等の原因になりますのでコートなどでは無く、
上質などが多いですね。ここまで揃えている折り屋さんは、都内でもさほ
ど多くはありません。ミニ折屋さんも羽根を一杯持っています。ミニ折屋
が折るのは、薬などの能書きや小さな説明書。細長く折ってそれをまた四
つに折ったりします。経本折りは主にお経を製本する際の折り方ですがこ
のジャバラも長いです。途中を糊で貼り合わせています。


ページ物の場合は、データを順番に並べたものをご入稿頂ければ、イニュ
ニックで面付けしますので、折ったときに1ページから16ページまで
ちゃんと順番になります。ちなみに横書きの本と縦書きの本では、袋にな
る場所が変わります。折りパンフは、表になる情報をどのように見せ、一
つ開いた時のデザインをどう見せ、二つ開いた時に何が見え、全部開いた
時に驚きの全体像をどう見せるか?これが折りパンフの醍醐味です。開き
ながら身体も動きますが同時にこころも動くのですね。この仕掛けが販促
に繋がる訳です。お気軽に展開図作ってお尋ねください。