中ミシン綴じ

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中綴じは、表紙と本文それぞれを真ん中で二つに折って順番になるように重ね揃

えて表紙の外側からステッチで2箇所留めたものを云いますが、中ミシン綴じは

そのステッチが糸になりミシンで縫ったものを云います。ミシンで縫うので先ず

平らな状態で順番に重ね揃え表紙の外側から真っ直ぐ糸で縫って行きます。糸の

色はさほど多くはありません。全部で10色ぐらい。太さも2・3種類あります。

本の厚みと紙の硬さによって通る糸の太さなども係わってきます。本の厚さは最

高3ミリぐらいまで。厚手の表紙を使うと上質70Kgで約20枚。20枚×4ページで

80ページ。表紙プラス80ページと云う計算になります。重ねて縫った後、糸の

処中心を二つに折ります。一枚一枚折を入れたモノと全体を重ねて折るものでは、

折れ目に些かの違いが出ます。一枚一枚では隙間なく綺麗に折れますが、何枚かを

重ねて折るやり方は、綺麗に折れないので中心に膨らみと隙間が出来ます。ページ

数が多くなれば多くなるほど、その違いは顕著です。ノートなどは背中に6センチ

ぐらいのクロステープを貼って外側から糸が見えない様にしています。ただ単に見

えなくしているだけでは無く、保護の為でもあります。勉強に集中できていなかっ

た昔の自分を思い出すと容易に想像できます。剥き出しの糸などがあるとそれは、

猿が毛繕いするようにいとも簡単に糸を解して仕舞うであろうことは考えるまでも

有りません。糸剥き出しで中ミシン綴じとして見せる製本。ハードカバーを付けて

上製本として作る場合もあります。又は背開き製本。中綴じに比べてミシンで綴じ

てあるので丈夫でです。そしてよく開くという事、手帳などで使われる理由もその

様なところにあります。対応最大サイズはA4サイズまで。糸のピッチは変えられま

すが、6mmから12mm位までです。一冊づつ手で縫うので時間が掛かります。量

が多いと割高感が出てきます。折りのプレスは掛けますが一晩二晩重しを置いて馴

染ませる様な事もしますので時間を頂く事になります。