ドイツ装(三方切付表紙)
本の表紙の表と裏に厚いボール紙を張り付けたものを総じてドイツ装と云って
います。上の写真は並製本に印刷表紙とボール紙を合紙して表紙に貼り付け小
口三方を断ち落としたものです。2mmのボールを使っています。断面のみボ
ール紙が見えますが全体を印刷が成されていますのでデザイン力でいろんな見
せ方が出来ます。ボール紙と並製本を糊で張り付けるときは手作業ですので位
置を揃えるのが難しいです。三方の小口は揃えて切りますので切り口は綺麗で
す。ボール紙をむき出しにして構造を見せながら表紙タイトルは箔押しと云っ
たデザインも良く見かけます。プロダクトとしての面白さから人気の製本です。
上のドイツ装はコデックス装に印刷表紙とボール紙2mm、2枚を合紙した物
ボールの厚みは片方4mmあります。折りごとに用紙を変え赤い糸で糸かがり
しています。写真家やアーティストのグループ作品集。
こちらのドイツ装はやはりコデックス装に2mmのアクリル板を張り付けたモノ。
やはりグループ作品集。アクリル板は断裁できないのでA4サイズに仕上げてか
ら仕入れ、本文のコデックス装もA4サイズに仕上げて最後に手で一冊一冊、ア
クリル板と合体させたものです。
イニュニックにはサンプルが有りませんが上製本で仕上げてから、小口三方を
切り落としてしまってボールの断面などの構造を見せるデザインの物もドイツ
装と呼びます。少し乱暴なのがドイツモノと云えます。