合紙

紙と紙を糊で貼り合わせる加工の事を合紙加工と言います。2枚貼り3枚貼り

と何枚でも貼り合わせて行く事が可能です。コート紙にカラーで印刷し、チ

ップボールの厚紙にそれぞれ上下に貼り合わせると1mm厚ぐらいの厚いカード

が出来上ります。ファンシー系の用紙等は、それほど厚い物が用意されてい

ませんが、合紙をすれば、紙の特長を生かしたカードの作製が可能です。

回覧板、メニュー、バインダーの表紙、POP、貼り箱等、厚い紙にカラーで印

刷してある物は大体合紙加工品です。まず下地になる方に糊付けして次に2枚

目の用紙に貼り合わせます。そしてプレスロールで圧力をかけて、合紙が出来

上ります。これを繰り返すと3枚重ね4枚重ねが出来ます。外側になる2枚の印刷

した用紙が大切で、中の紙は、厚さを出すためだけの用紙ですので、チップボ

ールやカード用紙を使う事が多いです。チップボールに関しては、紙を仕入れ

る段階で、貼り合わせ指定して、メーカーで加工してから合紙屋さんへ持ち込

めば、3枚合紙ですみます。糊の接着と乾燥は加減が難しく、特に3枚貼りの場

合、上と下の貼り乾燥度合いが違うと反りが出ます。合紙機は紙だけではなく

PETや塩ビなども合紙することが可能です。4面付年賀状とアート紙にオフセッ

ト印刷したカラー印刷物を合紙する場合があります。4面付年賀ハガキに直接

印刷する方法は、オンデマンド機を使用する場合と、菊4切オフセット印刷機

を使う方法と二つ有ります。オンデマンドは発色も良く、オフセットに較べれ

ば奇麗ですが、オフセット印刷のシャープな美しさでは劣ります。そこで考

え出された方法です。年賀状は非塗工紙の再生紙ですので印刷は奇麗ではあり

ません。紙の厚みは存在感、インパクト、丈夫さに繋がり、アナログ的なる物

本来の力強さを感じさせます。通常の印刷機で印刷出来る厚さが0.25mm、厚紙

仕様の印刷機で、0.8mm。イニュニックの印刷機は0.5mmまでです。カラー印刷

の場合は合紙するしかありません。私の名刺はイロボールで0.8mm厚。スミ1色

の活版印刷で作っています。お渡しすると皆様一様に驚かれます。厚紙に印刷

する方法は、他には箔押し、シルク印刷等があります。