黒い紙の印刷(その2)
黒い紙に印刷する方法としましては、まず初めにホワイトインキでオフセ
ット印刷で刷る方法が有ります。これはあまりお勧めできない方法です。
白インキの濃度が弱いのとオフセットは水を使うので下地の黒を完ぺきに
消すことが出来ないため、下地が透けて黒っぽさが少し見えます。イニュ
ニックではその辺を考えてホワイト印刷の場合はUV印刷で2度刷りした
りします。2度3度重ねて刷っても下地の黒を完ぺきに消すことは出来ま
せん。それらに比べてもう少しましなのが、オンデマンド印刷のホワイト
トナーです。こちらはトナーですのでもう少し白いです。黒い紙にオフセ
ット印刷では、白単色だけでは無く、シルバーの印刷、ゴールドの印刷も
それなりに文字を読むことが出来ます。それから、下地に白印刷してその
上にカラー印刷と云う方法もあります。夜の写真で紙の地色の黒を背景に
してその上に白印刷してカラーの黒成分を失くして印刷するという方法も
あります。カラーの黒成分を失くした状態の同じ画像ベタでホワイトデータ
を作ればカラー画像の下地だけにホワイトが有るので夜の闇と薄ボンヤリ観
える夜の景色がそれなりにかっこよく表現できます。オフセット、オンデマ
ンド以外で黒の紙となりますと普通は箔押しが一般的です。銀箔、白箔、金
箔、色箔、黒箔でもそれなりにかっこ良いです。それからデボス加工、エン
ボス加工。この辺はわざと見えづらくしてシックな表現ですね。黒い紙に
何も印刷しなくて型刃で抜いて本文の扉のタイトルを見せるというデザイ
ンもあります。シルク印刷は、水を使わないので白などを印刷してもオフ
セットよりは濃く印刷できますが、それでも少し下地が透けます。あと金
額が高いので需要が減っていて廃業する人も多く出ています。バーコ印刷
は、黒い紙との表現でなかなか難しくはありますが、インキが光って厚盛
りになるのでそれなりに読めます。そしてニス印刷。ニス印刷はクリアニ
スと厚盛りニスと2種類あります。油成分のニスを黒の上に引く事によっ
てその部分だけ光るので他の加工との組み合わせで効果的なデザインにな
ります。またニス加工に関しましてはオンデマンドでニストナーが有りま
す。こちらを使う事によって白、ニス、カラーなどで多彩な広がりを生む
デザイン加工が出来ると思います。