加除式製本・バインダー製本

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加除式製本は、中身の事を云ったこと。バインダー製本は外見の事を云った事。

二つで一つです。それぞれが単独で存在することは在り得ず、無意味です。単

独では用を成さない。恋人と云う構成要素の男又は女を単独で論じてもそれは

恋人の説明にはなっていない。しかし造られ方と云う説明でいうと全く別物の

道を歩み始める二人なのでした。


加除式とは足したり引いたり、差し替えたり。マニュアルや更新の激しいテキ

ストなどで良く使われる製本方です。上質90Kや110K、少し厚めの紙が望ましい

ですね。穴を空けて金具で留めるだけですので紙が薄いとちぎれて取れやすく

なります。まるで恋人を繋ぐ愛のようですね。両面印刷と片面印刷が有りペー

ジごとに独立しているテキストであることが望ましいです。問題集、商品カタ

ログ、見本帳、モデルチェンジの多い商品のマニュアルは、加除式の方が変更

がし易いです。綴じるところは、最低15mm開けている必要があります。

バインダーの方の留め方としましては、2穴、4穴、6穴、ドンコ穴に対応す

る留め具がついていますので、中身の方にはバインダーに対応した穴を開ける

必要がございます。何故15mmかと云いますと通常製本業界の常識としまし

ては、穴は紙の端から10mmの位置を穴の中心として5mm又は6mmの穴を

開けるというのが暗黙の了解です。10mmの位置に6mmの穴を開けると13mm

の処まで穴の端が来ます。ここに文字が在ると文字が切れてしまいます。です

から2mmほど余裕を持って15mmなのです。本文だけで構成するものもあり

ますが色紙を入れたり、ミミ付きのインデックスを入れたりして使いやすい工夫

などをされると加除式の効果が高まります。

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さて中味の説明の次は、外見バインダーです。ハードカバーやプラスチックの

オリジナルとコクヨやキングジムなどが作っている既成の物が有ります。

綴じるのも加除式だけではありません。実は小ページの会報や冊子に穴を開け

てバインダーに綴じ込むものもあります。バインダー製本は用途やシーンによ

って様々な造り方が有ります。店頭でお客様にお見せする仕様といろんなもの

をまとめるという用途では造り方も違ってきます。留める金具も安価なラブレ

ターファイル、Z金具、インサート金具、ルーズリーフ金具、パイプ金具等多岐

に亘ります。造り方で500個作って一冊、500円から2000円まで金額が様々に変

わります。

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