オフセットとオンデマンドのデータ
オフセット印刷の網点の一粒は、ブランケットが新品の状態でも97%、水
を使っているのでところどころ掠れて95%ぐらいの印刷仕上りになります。
網点の濃さ・大きさの事です 一方、オンデマンドの網点の一粒は、1mm位
の至近距離からノズルで紙に向かってピチャッと吹きつけます。 この時、
網点の廻りに太陽のフレアの様な点々が付きます。 ですから、オンデマン
ド印刷では、103%ぐらいの印刷仕上りです。 もう一つ、オフセットは水を
使うのですが、オンデマンドは水を使いません。 ここでインキの濃さの違
いが出ているのですが、さらにオフセットインキの顔料とオンデマンドトナ
ーの顔料の濃さの違いがあります。 オンデマンドのトナーは青黒いです。
濃いです。 その特性を考え乍ら、オフセットとオンデマンドは、データを
作り分けないといけません。 さらにモニターのRGBから印刷のCMYKにする
時に、印刷用のデータに加工する事も必要です。 光の三原色は、どこまで
もすっきり明るくメリハリがありますが、印刷のCMYKは、少し暗くぼやけ
ます。 これを、フォトショップで、元のRGBに近づけながら、CMYKでメリ
ハリのあるスッキリ感を出し、さらにそこから、オンデかオフの分れ道に
分け入ります。 実際の写真データより、明らかに明るく見えていますので、
まず、中間色を10~15%明るくします。 明るくすると、コントラストが下が
りますので、コントラストを上げます。 それからシャープネスをかけます
が、その時、オンデマンドの方を少し強めにかけます。 オフセットの方は
彩度を上げると良くなります。 それともう一つ。オフセット印刷はどこま
でもデータに忠実に再現する事を目標にしています、他のやりようを知らな
い。 オンデマンド機は、線数を変更したり、電圧を変えたりする事で、少し
調子を変える事ができます。 しかしそれ以上にデータ通りでは無い、ちょっ
とした化粧をしているような気がします。 家庭用のプリンターは、メーカー
独自の方法で、プリントしていますので、同じデータで流してもプリンター
によって様々な出方をします。 一般的にオンデマンド機はデータに忠実に印
刷をすると云う所が、家庭用プリンターと一線を画すところですが、実状は
オンデマンドメーカーのプラスαがあります。