ミッドサマー

2020 年 3 月 8 日 日曜日


昨日、映画パンフレット買ってしまいました。ガンダレ表紙で本文は一枚

毎にランダムな形にビク抜きしてあります。本好き装幀好きな方だったら

買うべきものです。中々装幀美しい、装幀造本コンクールに出すべき装幀

です。ルビンが書き連ねているルーンの聖書を模しています。

監督のインタビューでネタバレっぽいこと言ってますがわざとけむに巻く

為の誘導の様な気がします。本質はもっと恐ろしい事を暗示しています。

これも、映画評読まないで観た方が衝撃強いです。真っ新な方が茫然自失

になります。水曜日朝9:00で周りは学生のような若い人ばかりでした

けどエンディングが終わって、電気がついて1秒、2秒、5秒。誰も1mm

も動けず声だす事も出来ないようでした。生まれて初めて「なんじゃ~、

こりゃ~あ」でしょうね。云っときますけどホラーじゃないですからね。

スウェーデンは、云わずと知れた福祉の国です。ノーベル賞の国でもあり

ます。しかし意外と知られていませんが優生主義の国でもありました。

1970年後半まで障害のある人などに断種政策を行っていました。北欧は

環境が厳しく、生命力の弱い人や能力の劣る人には生きて行けない過酷な自

然があります。ですから能力の高い人だけで強い掟で結束しようと云う願望

がずっと民族の歴史の中にあったようです。そう云った意味では、映画の中

の建物の造りがいまいち不自然。いくら今が夏だと云って冬はどうするの?

と云う疑問は申すまい。1970年のフリーセックスなんて云う言葉の裏に

はそんな政策が在ったのですよ。それからノーベル賞、これもシーズンとな

るとうきうきしてます。さて映画です。家族と云う小さな共同体から宗教と

云う大きな家族の共依存と云うテーマを主軸にして掟と戒律、儀式と昇華。

宗教は麻薬だと云ったのは、マルクスだったか吉四六さんだったか?コミ

ューンの入り口に着いた学生たちは先ず、みんなで麻薬をやります。宗教

と国家が一体となった「満州国」でもアヘンを売って居ました。それでが

っぽり財産造ったのが安倍首相の爺さんの岸信介ですね。話がずれました。

これらは、一見小さな特殊なコミューンの特例の様に描いていますが、国

家なり宗教団体なり、暴走族なり、株式会社なりあらゆるグループの基本

構造です。古代からの歴史の中で延々と繰り返されている共同体の形式で

す。この共感と恐怖のバランスで滅んでしまう者と永らえている者とが別

れます。つくづく映画は映像だと思います。あまり言葉は要らないのです

ね。チラシの泣いて居るクイーンの右後ろに斜めになった十字架が写って

います。最後熊の腹の中に入れられて焼かれる青年はクリスチャンと云う

名前です。

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