選挙

2020 年 7 月 2 日 木曜日

経理のY君は自転車通勤です。朝北区を通りかかったら北区区議会議

員の補欠選挙立候補者の掲示板が在ったそうです。Y君はまだ独身な

ので見目麗しのご婦人に目が在りません。特に無視できなかったのが

一番下の半裸の女性です。アベノマスクでブラジャーを造って媚びて

います。ホリエモン新党。

3年前の秋、衆議院を臨時解散して総選挙に打って出ました。森友・

加計問題で国会で責め立てられ、あたふたと弁明に弁明を重ね、窮状

ここに極まって「国難突破解散」と開き直りました。次の朝の朝日新

聞一面は「こんな選挙に意味は無い」でした。投票率は53%で前回

とあまり変わっていません。約半数の人が棄権しました。選挙に意味

が無いと大新聞が宣うのですから浮動票は行きませんワナ。投票行動

を損得であれ、信条であれ毎回確実に行う人は約35%から40%位

です。あとの人は良く判らないか、興味が無いか、どうせ変わらない

と思っている人です。浮動票を動かさないのが大本営の大事な仕事。

野党のごたごたは格好のニュースです。今回の都知事選でも破廉恥な

有象無象が大挙して繰り出し、愚かな選挙を印象づけています。コロ

ナのタヌキが選挙活動をしないのは作戦です。そう云うモノと一緒に

されない様に隠れている。候補者を好き嫌いで選ぶのは愚かです。我

々都民の損か得かの行使で十分なのです。自分にとって得になる人を

選びに行く。タヌキになったら又、コロナ、コロナ云うて・・・・。

武田百合子「あの頃」「富士日記」

2020 年 7 月 1 日 水曜日

富士日記は面白いと云う人が多い。しかし読んでも面白く無いのです。

カレーライス食べた。ビール1ケース持って来て貰った。とんかつ食

べて寝た。ガソリンスタンドのオジさんが菓子をくれた。と云う様な

記述がずっと続きます。ここで何が面白いのだろうと投げ出すのです。

もう十年以上本箱に差し込んであって、誰かがエッセー等で言及する

たんびに取り出してきて読むけど、理解できないまま「ふん!」と元

に戻すと云う様な事を繰り返してきた。「あの頃」は、武田百合子の

その文章力が縦横に堪能できるエッセー集。そこに「富士日記」の生

い立ちが書かれて在った。泰淳が執筆の為に作った富士山荘で百合子

にここに来たら、日記を付けたらどうだろうと薦めたもの。本人は乗

り気では無かったけど兎に角書き始めた。富士日記(上)の最初の方

は手習いですね。未だヨチヨチ歩きだ。それが「あの頃」になると凄い。

何故か本の最後の方に在った「櫻の記」から読み始めた。日曜日の夕方

だったけど、読み終えて酒飲もうと思ってカミさんの後ろ通って冷蔵庫

明けて酒瓶取り出したところでぼろぼろと泣いてしまった。凄い書き手

です。こんなに凄い人を「ふん!」と云って本棚に閉じ込めていた。

武田泰淳は、百合子の文才を見抜いていて書く事を薦めています。元々

の素質に泰淳の口述筆記が乗り移って本来の天衣無縫の軽身のままに文

才が花開いている。久々に夢中になれる読み物です。


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