荻窪の店
2020 年 7 月 3 日 金曜日東京に出て来て最初に住み始めたのが荻窪でした。6年住んでいました。
ここで東京の味を学びました。ラーメンは春木屋、丸信、丸福。蕎麦は
本むら庵、鰻は東家、鮨は金寿司、末廣寿司、もつ焼きは大黒屋、かっ
ぱ、中華はふんよう亭、ジャズのいわしの目。古本屋も良い店が一杯あ
った。古くから荻窪は、文士村だったし愛人村でもあった。近衛文麿の
家も在った。40年前の話だけどまだ残っている処は多い。大黒屋とい
わしの目と末廣寿司はもう無い。しかし未だに荻窪に通っているのです。
本屋のtitle、荻窪キムチ等は最近行き始めた処ですが、年に一回食べる
鰻は東家ですし、最近復活させた寿司屋は金寿司です。アルバイトで貯
めた5千円を握りしめて半年に一回通っていました。洗い立てのジーパ
ン履いて白いシャツの皺を伸ばして、風呂に入って身ぎれいにして一端の
大人のふりしてカウンターに座って酒を飲みながら、知ったかぶりの魚の
話をしておりました。まだ若くて優しいご夫婦が全て承知の上でお相手
して呉れた。今から考えたら顔から火が噴きだすような思いです。今年
の2月に昼間っから散々、つまみと酒を飲み散らかして二人で9000
円しか取らないので幾らなんでもと少しよいしょしています。もうお二
人とも70歳を越えていると思うけど大みそかも正月三が日も営業して
いると云います。「正月の出前はもうしないのよ」と云うけど。カウン
ター9席だけの小さなお店ですが、頗る気持ちの良い時間が過ごせます。
若い頃世話になって、年とっても世話になっていたんじゃ申し訳ない。
荻窪5丁目 荻窪南口仲通り商店街を5分ぐらい歩いたところ。