別役実 道具づくし

2020 年 3 月 11 日

もうすっごい影響受けました。「道具づくし」は最高でした。

基本的な私の話のスタンスは、このシリーズです。嘘でも本当でも

どっちでも良いのです。現実そのものがほんとか嘘か判らない。

イニュニック自信が不条理会社だと云えば、お客さん居なくなっちゃう

でしょうか?別役実さん、大好きな人でした。

Ari Aster &His 7 Short Films+1

2020 年 3 月 10 日

あの「映画パンフは宇宙だ」-アリ・アスターの冊子が出来ました。

マーメイド黒に白印刷の表紙。「ミッドサマー」を観る前にこの仕事が

入っていて本紙校正をアメリカに送ると云う念の入れようが少し拘りの

強い人だな位の感想を持ちながら白インクが薄いなと思いオンデマンド

のホワイトトナーを提案しようかなと迷いながら試験をやってみたりし

ていたのです。ホワイトトナーは白がしっかり出るけど少し擦れます。

油性の白インキは白の濃度は足りないけどちゃんと印刷できています。

それで映画を観て確信したのがやはり、白インキだなと云う事。こちら

の方がオカルトぽっくて絶対いいと云うのが全会一致の意見でした。

昨日、エクソシストの神父が無くなったそうですね。

オーメンじゃなかった、アーメン。

無人相撲

2020 年 3 月 9 日

あらゆる興行の主役は、客席に座る観客だと考えます。

観客が興行を創る。

ミッドサマー

2020 年 3 月 8 日


昨日、映画パンフレット買ってしまいました。ガンダレ表紙で本文は一枚

毎にランダムな形にビク抜きしてあります。本好き装幀好きな方だったら

買うべきものです。中々装幀美しい、装幀造本コンクールに出すべき装幀

です。ルビンが書き連ねているルーンの聖書を模しています。

監督のインタビューでネタバレっぽいこと言ってますがわざとけむに巻く

為の誘導の様な気がします。本質はもっと恐ろしい事を暗示しています。

これも、映画評読まないで観た方が衝撃強いです。真っ新な方が茫然自失

になります。水曜日朝9:00で周りは学生のような若い人ばかりでした

けどエンディングが終わって、電気がついて1秒、2秒、5秒。誰も1mm

も動けず声だす事も出来ないようでした。生まれて初めて「なんじゃ~、

こりゃ~あ」でしょうね。云っときますけどホラーじゃないですからね。

スウェーデンは、云わずと知れた福祉の国です。ノーベル賞の国でもあり

ます。しかし意外と知られていませんが優生主義の国でもありました。

1970年後半まで障害のある人などに断種政策を行っていました。北欧は

環境が厳しく、生命力の弱い人や能力の劣る人には生きて行けない過酷な自

然があります。ですから能力の高い人だけで強い掟で結束しようと云う願望

がずっと民族の歴史の中にあったようです。そう云った意味では、映画の中

の建物の造りがいまいち不自然。いくら今が夏だと云って冬はどうするの?

と云う疑問は申すまい。1970年のフリーセックスなんて云う言葉の裏に

はそんな政策が在ったのですよ。それからノーベル賞、これもシーズンとな

るとうきうきしてます。さて映画です。家族と云う小さな共同体から宗教と

云う大きな家族の共依存と云うテーマを主軸にして掟と戒律、儀式と昇華。

宗教は麻薬だと云ったのは、マルクスだったか吉四六さんだったか?コミ

ューンの入り口に着いた学生たちは先ず、みんなで麻薬をやります。宗教

と国家が一体となった「満州国」でもアヘンを売って居ました。それでが

っぽり財産造ったのが安倍首相の爺さんの岸信介ですね。話がずれました。

これらは、一見小さな特殊なコミューンの特例の様に描いていますが、国

家なり宗教団体なり、暴走族なり、株式会社なりあらゆるグループの基本

構造です。古代からの歴史の中で延々と繰り返されている共同体の形式で

す。この共感と恐怖のバランスで滅んでしまう者と永らえている者とが別

れます。つくづく映画は映像だと思います。あまり言葉は要らないのです

ね。チラシの泣いて居るクイーンの右後ろに斜めになった十字架が写って

います。最後熊の腹の中に入れられて焼かれる青年はクリスチャンと云う

名前です。

「月刊 印刷情報」私の5冊

2020 年 3 月 7 日

ひと月位前に印刷情報誌からアンケート封筒が来ていてなんとなく書いて

出していたのです。印刷業界人の「私の5冊」今日、その雑誌が届いて開け

てみると私のが一番後ろに掲載されていました。本と云うのはやはり10代

に読んだものが影響力が強い。もっと大人になって名著と云われる物も読

んでいるのですが、染み込み方が違いますよね。基本的にこれらの本でア

ナーキーでペシミストの私が出来上がる訳です。耽美派の澁澤龍彦で審美

眼を鍛えられた。本を読む事はとても重要で言葉を疎かにするとネット社

会では上に行けない。上とは、検索上位です。ネットは基本的に言葉です。

メールでもSNSでも、身体が無い分、圧倒的な力を持つのが言葉であるし

意味なのです。新約聖書ヨハネ一章一節に「はじめに言葉ありき、言葉は

神とともにあり、言葉は神なりき」と在ります。重力のある言葉が力を持ち

ます。本を読まなきゃと思いますでしょう?しかし、紙の本でないと身に

付かないですね。言葉は身体の中の奥深い処から出てくるものですから。

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