日本製紙石巻工場
2014 年 6 月 28 日 土曜日「紙つなげ!彼らが本の紙を作っている」 佐々涼子著
宮城県石巻 日本製紙 石巻工場。ここは日本の出版用紙の
約4割を作っている工場でした。各出版社の書籍、文庫本、マンガ本
の本文用紙はこちらで作っていました。私も印刷屋の端くれですので
そのへんは知っておりました。あの3月、出版業界、印刷業界はとても
大変でした。大変だったけど命まで取られたわけじゃありません。
あの時、石巻で日本製紙で何が起きていたのか。そしてそこから
どの様に起ちあがってきたのか、つぶさに書かれています。
去年、紙屋さんから教えられてb7シリーズは大プッシュしてきました。
特にb7バルキーは私のお気に入りだったのです。ずいぶんいろんな
方にお勧めしました。この本の中で最初に立ち上った8号抄紙機は
本文用紙を作っています。オペラクリームHOなどを経て現在は
b7バルキーを主に作っているそうです。何という偶然なのかと思います。
これを触ったとき「あ~、良いなぁ」と思ったのです。そりゃ気持ち入っとり
ますもの。少し前に推奨をした「モンテシオン」「モンテルキア」も石巻
工場。復興支援商品です。この二つも良いです。モンテシオンは
「OKアドニスラフ」の雰囲気の紙に微塗工を施したもので印刷がきれいです。
「モンテルキア」は圧倒的な白さでありながら、絶妙な青味加減。鼻につく
青白さがありません。どこまでも真綿のような白さ、希望の白さなのです。