抜け殻

2013 年 9 月 1 日 日曜日

新宿のコニカミノルタプラザに池上さんの写真展を見に行ってきました。

北海道の宗谷岬から鹿児島の佐多岬までを210日かけて歩き通して

撮り集めた写真。テント担いでコンビニの食糧で公園に寝泊まりしながら

続けた旅の写真。しかしそれらの写真には旅らしさや、歩いたという事実や

時間の連続性も地域の特性なども何もなくて、ただひたすら抜け殻だけが

広い集められています。このような旅をするには、ある種の図太さや鈍感さが

必要ですが掬い撮られた写真はとにかくひたすら繊細です。どうして抜け殻

ばかりに目が行ったのでしょうか?これが日本の現実なのでしょうか。

脱皮への予感なのか、もうすでに何もない空っぽとして見ているのか。

この前の盆休みに広島、宮島、柳井、島田、徳山、児島、塩飽本島など

うろうろしました。同じような印象だったかも知れません。

塩飽 本島

2013 年 9 月 1 日 日曜日

街並み保存地区

動いている生き物は猫だけ。

廃屋率70%ぐらい

ここは建物そのものがなくなっている家

ここはすでにジャングル

保存のために廃屋に手入れしている家

ここも抜け殻

お稲荷さんも神棚も捨てて行ってしまった。

人名墓というらしいです。自然石を寄せ集めただけの墓。

千手観音?

弘法大師?

瀬戸内国際芸術祭2013 秋(10月5日から)の準備で手作りで

インド様式の藁と土の建物を造るインドの人たちと日本人スタッフ。

インドの原住民の人たちだということ。アーリア人とは違うということ?

オーストラロイド?デカン高原の人たちだとしたら、生ぬるい潮風の吹く

塩飽本島での作業はきついだろうなと思います。島の顔役のような

おじさんが現チャリで通りかかる。話しかけたら「おう、ホンマに何が

でけるんかのう!朝と晩二回見に来よるんよ。」

今年から芸術祭に手を挙げたのでしょうが、それがどのようなものか

まだつかみ切れていないみたいです。

泥と水と藁を一日中捏ね続けた夕方、重い疲労がべったりそれぞれの

顔に張り付いております。左端に写っているインドのちょっと小太りの

女の子がとびきりの笑顔を返してくれた。たぶんきっと上手く行く。

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