THE TOKYO ART BOOK FAIR 2013

2013 年 9 月 26 日 木曜日

先週のお彼岸の三連休に東京アートブックフェアーが

開催されました。今までお叱りが怖くてなかなかいけなかった

のですが最近は感謝のメールを随分頂くようになったので、

ついつい調子に乗ってしまいました。現地で打ち合わせも

2件も入れてしまって。

尾仲さん 街道の方々のブース。一杯制作させて頂きました。

尾仲さんの今回の「LUCKY CAT」はスケベでとても好きです。

親父のエロ心の熾火を焚き付けます。

山谷さん 新進気鋭のこれからの人。エッヂの利いた写真が

才能を感じさせます。本文モノクロの写真にアラベールの

印刷なしの表紙にアンダーカバー風の生地を縫い合わせ

襤褸を纏った野生児のような本になっています。

Kiteの皆様。個人名で注文されるので判らなかったのですが、

ほとんどうちで作った本ばかりで、イニュニックの大得意様だと

云う事が判明。  誠にありがとうございます。

ブックデザインの村上様にはいつも泣かされておりますが、

面白い本が出来たときは、喜びもひとしおです。

いろんな本の形が作品をさらなる高みに押し上げています。

珍しい形を見るといろいろ刺激されますね。ミシンかがり機や

表紙貼りのプレス機の中古など買って手作り工房みたいな

場所を作ってもいいかな?なんて考え始めます。

用紙の包み

2013 年 9 月 26 日 木曜日

紙屋さんに紙を注文すると、問屋から全判の包を引き取ってきて半才や

4才に切ってワンプ(ビニールコーティングされたクラフト紙)に包装されて

納品されます。もちろん全判の時はそのまま。上質、コート、マットコート

には、紙の裏表はありませんが、特殊紙には紙の裏表がございます。

一見ないように見えるものもありますが、しっかり見るとその用紙の特徴が

綺麗に際立つように作っていることが知れます。昔は紙を見ただけで

紙の目も判ったものですが、今は裏表も判然としません。

今朝、事務所に迷い込んだ蚊を今年初めて手でたたくことが出来ました。

老眼ではっきり見えなくなっている事と身体動作が緩慢になっているせい

ですが、喜ぶのはまだ早い、敵もしっかり年取っていただけの事。

今年の夏は蚊も叩けなくなったとがっかりしていたのです。

若い人が知らない年を取る難儀をもう一つ教えましょうか?チューインガムを

噛むと爪楊枝を使うことになると云う事。多分歯のエナメル質が取れてザラ

ザラになっているのでは無いかと思います。

さて話がそれにそれてしまいましたが、紙の裏表の話。

今朝、トレーシングペーパーに特色で逆文字を紙の裏から印刷すると云う

仕事がありまして、一応先輩面して現場に指図しに行ったのです。

ワンプから取り出したトレーシングを機械に積んでおりましたが、どのように

積んだのか確認したところ、「ワンプを開いてすべてひっくり返して積みました」

という答え。最近の紙は大体、上を表にして包んでおります。工場出荷時から

そのようです。若いオペレーターたちは、みんなそのように教わっているよう

です。でも、私がこの業界に入った時は逆だったのです。開いて上は裏だと

教わりました。多分、正しい包装の仕方と云う事で教わったのかもしれません。

デパートの箱の包装はテープを貼ってある方が裏です。ですから当時は、

紙の包装も正式な包み方で裏が上だったのかも知れません。でも途中から

紙屋さんによってまちまちになり始めたのです。今はほとんど上が表です。

仕上がったチラシも昔は、表を下にして包んでいました。そしてひっくり返して

テープや包装紙の端が見えないようにして納品していましたが、今は上を

表にしています。細かい少しばかりの美意識や心配りが便利や簡単にちょっと

ずつ押しやられている。だけど、いちいちひっくり返すのは面倒です。

これは消えるべくして消えたものですね。

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