平野愛 写真展「moving days」
2018 年 3 月 24 日 土曜日
京都の誠光社さんで出版記念展示が行われています。
店主の堀部さんが大量に買い取りして下さったようです。
絶好調な売れ行き。4月1日から誠光社オンラインショップで
販売開始。先ほどデザイナーの納谷さんからもメールを頂いて
広島のリーダン・ディートさんでも巡回販売が決まりました。
何よりうれしいのが多くの写真家の方がたが刷りを絶賛されて
いたという事。モンテルキアとモンテシオンとアドニスラフの
三つで本紙校正をしました。平野さんと納谷さんは、モンテ
シオンで行きたいと云うお話でした。私の中ではモンテルキアで
決まりでした。何回かデザイナーさんと話すうちに画像の持って
行き方に不安がおありの用だったので、強引にモンテルキアを
薦めました。「モンテシオンは中質紙で半年後に雑誌みたいに
色褪せますよ」と云う言葉が決定的だったかも知れません。
画像は少し明るめに作ってもらいました。印刷段階で濃度あげて
印刷するためです。そうすると印刷が締まります。私にとって重要だと
思っているのがカメラと被写体の間にある空気です。引っ越し前の
古い住居の方は、堆積した時間の空気感を出したい。引っ越し先の
新しい方は、まだ何もない透明な空気感が欲しい。
今回の「moving days」は、引っ越し前の写真が多かったの上手く
嵌ったなと思いました。色んな引っ越しがあります。生活が豊かに
なって行く希望に満ちている場合と不本意な形でのライフスタイルを
変えざる負えない場合。希望も失意も両方あるのがムービング。
しかし、どんな動きでも、動く前の時間はかけがえのない大切な
自分だけの人生。そこに写りこんで居るのはその人の歴史その
ものです。歴史の堆積をリセットして新しい時間を紡いでいく事、
喜びも悲しみも全て同列に写し込んだ「moving days」
今まで在ったようで無かった写真集です。