旧版 夜と霧

2014 年 7 月 18 日 金曜日

手間のかかる込み入った仕事を頼んでいる文京区の製本屋さんに

行ったら、昔読んだ「夜と霧」有ったよと旧版を出して見せてくれました。

私が途中で放り出してそのうち、古本屋に売り飛ばしたものです。

日記を読んでくれていることより、その製本の技量の向こうにその人の

内面の肉付きが見えたことのほうが何よりうれしかった。

どの職人さんとも必要なこと以外はあまりしゃべりません。

しかし、どんな人にも膨大なる時間が流れているのだなと思いました。

旧版、借りてきたので読み直すつもりです。

夜と霧

2014 年 7 月 17 日 木曜日

ヴィクトール・E・フランクル 心理学者 ナチス強制収容所の体験記

ユダヤ人、ロマ、同性愛者、社会主義者を夜中、見通しのきかない霧に

隠れてさらって来て強制収容所に収容して、道路工事などに従事させて

報酬を得ながら、働かせ、満足な食事を与えられないまま、栄養失調の中で

死んでいった人々の記録。恐怖と絶望、飢え、凍え、暴力、僅かな希望、

落胆、夢、祈り、冷酷、残虐。生き延びるための果断なる選択と決断。

基本的には死なせるための収容所。その中で生きるために人が成しうる

または成すすべのないあらゆることが記されています。

若いころ最後まで読めませんでした。

そんな凄惨な状況の中でも善意を持ち続ける人はいるし、従容とその

すべてを受け入れ「あー、良かった。」というひともいます。

生きる意味を知り精神の高みを持続できる者こそ、死そのものも自分の

モノにすることが出来るのだと思います。

映画「私の男」

2014 年 7 月 12 日 土曜日

映画「私の男」 熊切監督は初めてです。

音楽、映像素晴らしいです。久々に素晴らしい日本映画を

見ました。真夏のシチュウを刑事に掛けるまでは

ぐいぐい引っ張って行かれます。でもそこからが緩い。

原作は読んでいませんが、家族、所有、依存がテーマでしょうか?

身体の関係は単にその執着を具現化しただけかもしれません。

ごみやしきは自己愛。このような精神構造の家族は割とありふれている。

五感を大きく刺激するような断片をちりばめながら、家族という制度の

身体性を強調しています。

事件は起きるけど、そこから物語が破滅に向かわないのが、

その風景を肯定するしかない現代の家族の形なのかもしれません。

これを見るとほとんどの人は、目を背けたくなるはずです。

それは多分、そのどこかに自分がいるからです。

確かに揺さぶられる。でも東京の最後のところが勿体ない

気がします。 でも熊切さん良いですね。世界に一番近い人ですね。

ちょうにく

2014 年 7 月 10 日 木曜日

色見本帳、刷新。新たに加わったものが、

トーヨーの「カラーファインダー」と

DICの「グレートーンカラーガイド」

DICの「COLOR GUIDE 1.2.3.4.5.6」は、

最新バージョンにしました。

他にパントンの色見本帳。

DIC 「日本の伝統色」 「フランスの伝統色」「中国の伝統色」

DIC 「プロセスカラーガイド」「カラーチャート」などがあります。

色作りは矜持です。色の違いは子供でも判ります。ですから同じ色に

なるまで何度でもインキをこねます。腕がいいのはほとんど一発で

仕上げます。鉄の大きなお皿の上で、お好み焼きのへらを少し細く

したものでインキを混ぜ合わせる作業を「ちょう肉」と云います。

お皿は「にくばん」。残ったインキは、「ざんにく」。

インキのことを肉というのは朱肉から来ているのでしょうか?

弊社のオペレーターはほとんどカラー育ちです。プロセスカラーの

掛け合わせの印刷ばかり経験していますので、特色の経験があまり

有りません。若い者に何回でもダメ出しをしていると、だんだん目が

とがってきます。とがろうが、ふくれようが色が出すのが仕事です。

私自身が何百キロものざん肉を捨てて来ているからアドバイス出来る

のですが、このちょっとのさじ加減を覚えれば、プロセスカラーの

刷り上げにも格段に差が出て来るのです。色に対するセンスです。

今年の1月からある出版者様の付きものを一手にお請けするように

なりました。付きものとは、帯、カバー、表紙、扉、口絵、ハガキ、

スリップ。カバー、口絵はほとんどカラーですが、他は、すべて

特色です。菊半のチームは来る日も来る日も特色を練っています。

流石に半年間、毎日、何色も作り続けてくると腕は上がってきます。

最近は、ほとんど確認に上がってきません。

イニュニック、特色に自信あり。

イニュニックの中にも「ニク」が有りますね。

ドイツあっかん

2014 年 7 月 9 日 水曜日

ドイツ対ブラジル 7対1 圧巻。

ブラジルどうして動けなくなってしまったのか、

判りません。しかし、1点目のミューラー。

「ハイルヒットラー」やってしまいました。

70年たっても民族の体に染み込んだ、

記憶、習慣恐ろしいものだと思いました。

あれはレッドカードでした。

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