奥山敦志さん 林忠彦賞受賞
2024 年 3 月 6 日
北海道の大自然に暮らす男性の人生を写真に収めた、
「BENZO ESQUISSES 1920-2012」が「林忠彦賞」に選ばれました。
北海道の大自然で1人で暮らしていた井上弁造さんが亡くなるまでの14年間
を撮り続けた127点が収められています。戦争などを理由に画家になる夢が
叶わなかった弁造さん、写真集には弁造さんの生活や弁造さんが描き続けた
多く作品が写されています。選考では「弁造さんが遺した絵を通して彼の心
情や思いを読み解いていこうとする斬新な表現」「写真集には詩情豊かでポ
エジーな雰囲気が漂う」と評価されました。
記念写真展は、来月20日から周南市美術博物館で開かれます。
2018年1月に刊行された「弁造」は、私にとっては衝撃的でした。
こんなすごい人がいるのか?北海道の新十津川村で小さな小屋を建てて
一人ぼっちで自給自足しているおじいちゃん。しかしその風貌は、さっぱ
り小ぎれいで洗練された雰囲気を漂わせていた。厳しい自然に対峙しなが
ら十分に生きる事を楽しんでいる。とても可愛い人だと思いました。奥山
さんから直接「弁造」を買ったところから奥山さんとの交流が始まったの
ですが、あれから6年、見事に結実しました。みすず書房から出ている
「庭とエスキース」と合わせて「BENZO ESQUISSES 1920-2012」是非読
んでみてください。弁造さんは、良いですよ。日本の「百万本のバラ」
みたいな。給自足で百姓やりながら、絵を描き続けた。特定のモデルが
いる訳でもない様で、お姉さんなのか母親なのか?女性一般なのか?
凄く素敵な人だと思います。私もあんな生き方がしたいです。