ギャチュンカン

2005 年 10 月 2 日

この本は、登山家、山野井夫妻の登山の話です。

一般には、あまり知られていませんが、ソロでなら今、世界でも最強ではないかと思われている登山家です。

去年、本人が出した本の中にも「ギャチュンカン登山」の話があり、それを読んでいたので、どういう内容かは、知ってはいたのですが、今回、沢木さんが書かれたこの本は、さすがにプロのノンフィクション作家の仕事だけあって、迫真の描写に読みながら脂汗のようなものをかいていました。

山野井泰史さん妙子さんは、鉄人のような意志と体力を持った人達です。でももっと凄いのは、生きようとする人間の、最後に搾り出てくる、「命の力」です。本当に感動します。

私のお師匠さん達

2005 年 9 月 30 日

ほとんど毎日のように通っていた、おそば屋さんが廃業してしまいました。他にも、そば屋、中華屋、定食屋、いろいろありましたが、私はこのおそば屋さんが一番好きでした。いえいえ、この方達が好きだったのかも知れません。10年ぐらい通いましたが、挨拶と、注文と、ごちそうさんしか喋っていないので、プライベートな事は、あまり知りません。しかし、この方達の仕事ぶりは、知っています。雑味の無い、いつまでもあきない味。いつも変らない控え目な心のこもった接客。

古いけれど手入れの行き届いた店内。黙って静かにそばを食す音。NHKのテレビを静かに見るお客さん。一人きりの昼休みの一時、私にとって本当に心安らぐ空間でした。でもそれ以上に勉強になったのは、お三方の全く変らないサービスです。ほとんどゆらぐ事が、ありません。自分の仕事に信念とプライドを持っている本当の職人さん達でした。本当にごくろう様でした。そしてありがとうございました。

お彼岸は、お墓参りの日である。

2005 年 9 月 23 日

今年は、何故か葬いたい衝動がやたら強くわき起ってしょうがないので、近所の夏目漱石を葬うことにした。

誰の本だか忘れてしまいましたが、漱石の墓の悪趣味ぶりを嘆く、当時の友人達の話があって、それがどれ程の悪趣味ぶりなのか、一回みたいとずっと思ってました。雑司が谷霊園は、さすがに都内有数の墓苑なだけあって、当日も墓参の人々も多く、私も線香とローソクを手に、いかにも先祖の供養に来たような素振りで、「なんちゃって墓参り」をしてしまいました。

さて、どうでしょう。夏目先生の墓。いかにも仰々しく硬いと言えば硬いし、一畳はあろうかと思われるでかさが悪趣味と言えば、そんな感じもしますが、私には、それ程悪いとは、思えませんでした。ただ当時(1916年)の気分、子規が友達だった事、俳句仲間もたくさん居た事等から考えると、あまりにもお役所的な匂いのする、その形に、批判が集まったのも分るような気がします。漱石と言う名は、もとは子規が使っていた俳号で、それを漱石が譲り受けたそうです。漱石自身のもともとの俳号は、「愚陀仏」だったそうです。しかし、私は、一番の悪趣味は、紙幣なぞに自分の姿が印刷されてしまった事では、ないかと思います。

私の座右の銘は、「則天去私」。

天に則って、私は、サル。

ウッキー!

山サイ+温泉

2005 年 9 月 18 日

八ツヶ岳中腹にある、本沢温泉へ行って来ました。山サイとは、山岳サイクリングの事で、マウンテンバイクを、山の上へ、押し上げたり、担ぎ上げたりして、下りは、ダウンヒルの様に坂を走り降りる。又は、走り落ちる、遊びです。今までやって来た自転車レースで最近、完走する事が、できなくなり始めていたので、山サイにくら替えしようと、今回、初めての挑戦です。

本沢温泉は、標高2150mの日本最高所の野天風呂がある温泉です。温泉と言っても、山小屋で、温泉が出ていると言うだけで、泊り客は、ほとんど登山者です。車止めから徒歩で1時間40分の予定。12時にスタートして本沢温泉に着いたのが、1時50分。乗れるところでは、もちろん歩きより速いのですが、押し上げなければ、いけないところでは、カメより遅くなってしまいます。久しぶりの運動に汗だくになって到着。そばとビールで昼食をとって、さっそく露天風呂へ。一人740円。ちょうどいい温度の湯が底から湧き出ていて、極楽極楽。極上の露天風呂です。

女性は、水着着用の方が多いようですが、山登りの人達は裸です。

内風呂にも、もう一回入って一人520円。白濁したいい泉質のお湯でした。

帰りは、スリル満点です。切り立った崖の横は、慎重に行きますが、人気のない、長い下りの直線等は、ペダルを漕ぐと簡単に時速40kぐらいでます。約20分ぐらいで、車のところまで帰って来ました。結構、ハマリそうな予感がします。

シューズ

2005 年 9 月 10 日

更衣室の床の靴。1年前にイニュニックに入ったヨコヤマ君の靴。なんともいい味がでて来たと、言うべきか……。この靴のように彼の心と体も疲れ果てているのだろうか……。

昔の印刷職人は、「印刷は、目で視るもんじゃない。耳で聴くものだ!」と言われていました。この靴の様子だとまだまだ耳で聴けるところまでは、来ていないようです。でも、いい本を刷り上げようと、一生懸命、動き廻っている姿は、想像できます。

私がこき使っているのか、彼が不器用なのか、どちらなのかは、分かりませんが、1年半分の成長は、遂げてる様です。

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