お彼岸は、お墓参りの日である。

2005 年 9 月 23 日 金曜日

今年は、何故か葬いたい衝動がやたら強くわき起ってしょうがないので、近所の夏目漱石を葬うことにした。

誰の本だか忘れてしまいましたが、漱石の墓の悪趣味ぶりを嘆く、当時の友人達の話があって、それがどれ程の悪趣味ぶりなのか、一回みたいとずっと思ってました。雑司が谷霊園は、さすがに都内有数の墓苑なだけあって、当日も墓参の人々も多く、私も線香とローソクを手に、いかにも先祖の供養に来たような素振りで、「なんちゃって墓参り」をしてしまいました。

さて、どうでしょう。夏目先生の墓。いかにも仰々しく硬いと言えば硬いし、一畳はあろうかと思われるでかさが悪趣味と言えば、そんな感じもしますが、私には、それ程悪いとは、思えませんでした。ただ当時(1916年)の気分、子規が友達だった事、俳句仲間もたくさん居た事等から考えると、あまりにもお役所的な匂いのする、その形に、批判が集まったのも分るような気がします。漱石と言う名は、もとは子規が使っていた俳号で、それを漱石が譲り受けたそうです。漱石自身のもともとの俳号は、「愚陀仏」だったそうです。しかし、私は、一番の悪趣味は、紙幣なぞに自分の姿が印刷されてしまった事では、ないかと思います。

私の座右の銘は、「則天去私」。

天に則って、私は、サル。

ウッキー!

上へ