小津安二郎
2013 年 12 月 12 日今日は小津監督の110年目の生誕日であり、50年目の忌日でもあります。
その独特の映像美は世界から高い評価を得ていますし、ファンも多い監督
です。告白しますと私は一本も通して観たことはありません。見るべき映画
だと分かっているのですが、何回挑戦しても見通すことが出来ない。たぶん
生理的に嫌なんだと思います。
一見、ごく普通の何気ない家庭の生活の物語が淡々と進行していくような
展開で取り立てて嫌なところが映っているわけではありません。映像は明るく、
シャープです。でも、過剰なのです。畳み掛けてくるのです。これでもかこれ
でもかとゴテゴテに盛られているのです。書き割りの人物がイキナリこっち
向いてロボットみたいに喋り出すようで、観ていてどうにもこうにも落ち着か
ない。そこには、自然な人間がいるようで、いない。遊びとか一拍が少ない
様に思うのです。作り過ぎの思惑だけが独り歩きしている。こんな感想を
持つ人はあまりいないので、私の生い立ちか何かが影響しているので
しょうが、巨匠だろうと、天才だろうと嫌いなものは嫌い。
何も命日の今日、そんなことひどいこと言わんでもと思うのですが、
何でもかんでも好きなことしゃべり散らかすのも今のうちみたいですしね。
島島
2013 年 12 月 2 日トンチが効いてない
2013 年 11 月 29 日別役実さんの「道具づくし」は、大好きな本でした。
こういうとんち話が大好きな私ですが、今日新聞に載った別役さんの近影は
私の中のイメージを見事にひっくり返すもので、何だってこんな悪人顔に
なっちゃたんだろうと吃驚たまげたのでした。
少し前に、内田百閒先生の芸術院会員を辞退する文章を新聞で読んでいて
それは、こんな風です。「辞退申シタイ、何故カ、芸術院トイウ会ニハイルノガ
イヤナノデス 気ガ進マナイカラ、ナゼ気ガ進マナイカ、イヤダカラ、右ノ範囲内
ノ繰リ返シダケデオスマセ下サイ。」
今からでも遅くないです別役先生、トンチ効かせてください。
秘密法
2013 年 11 月 27 日新聞に保護法の修正案が出てたのでぼんやり眺めていたのですが、
ちょっと目についたのが「六.飲酒についての節度に関する事項」
あれあれ、そんなことまで取り締まるのでしょうか?ちょっと慌てたの
です。鼻が赤い私は隠し通すことが出来ません。
自慢じゃないが飲酒に関する節度では、人後に落ちるものじゃありません。
「こりゃ大変だ。」と、全文読んでみました。
安全保障や日米相互防衛協定についての秘密は口外したらいけない。
しかし、飲酒の節度というのはこの秘密を取り扱う者の適性というところに
ついている項目で、節度ある飲酒が出来ないものにこれらの秘密を取扱い
させてはならないということのようなのですが、ここの文章ははっきり言って
理解できないです。言葉の迷路のようになっています。第5章の一、特定
有害活動 ・・・・・・。この条文そのものが秘密ですね。
しかし、酔っぱらうと秘密は喋りたくなりますよね。
つまり、私は端からその資格さえないということですね。
「この赤鼻が目に入らぬかぁ」
日本のスノーでんとか原発ホワイトアウトとかを抑え込みたいのですね。
ネットの言いたい放題を取り締まりたいのですね。心配事を見えないように
すれば安心です。不幸なことも気づかなければ幸福です。
末期症状じゃないことを祈るばかりです。