紙ウエスの本

2016 年 8 月 13 日

稀代の変態製本中毒患者、東SOKENの千葉様の本。

今回は紙ウエスです。水のペットボトル、白い粉シリーズなどの本から徐々に

その片鱗を見せ始めていたのですが、今回の「紙ウエス」ではっきりと確信しま

した。変態です。でも、変態度では負けていない私も思いつく限りのアイデアを

あーでもない、こーでもないと出し尽くしました。そして千葉さんがまとめて完成させ

たのがこの本「紙ウエス」です。

ドイツ装とPUR製本。アリンダに黒印刷、NTラシャ漆黒にホワイトとカラー印刷。

チップボールは表、裏4mm厚。表紙の表はNTラシャ漆黒、その上に紙ウエスを1枚

貼ってレインボー箔。裏表紙はNTラシャのホワイトを貼ってその上からレインボー箔と

同じ型でデボス加工。 さぁー、明日コミケ8月14日販売です。

シュタイデルのブックアワードにも出すと思います。

昔、中学生の時「白い本」と云うのが流行りました。中は何も書かれていない真っ白な

本文が続くだけですが、ちゃんと上製本になっていて表紙にもタイトルも何もありません。

その本で読書感想文を書いた友達が居ました。牧歌的なメルヘン調の感想を創作しながら

最後はダダイズムの様な価値観の瓦解を書いていたような・・・・?大賞を取りました。

千葉さんのシリーズを見ていて、あの時の白い本を思い出しました。

印刷ジャーナル 暑中特集号

2016 年 7 月 30 日

印刷業界紙でイニュニックを取り上げてもらいました。

偉そうなことを喋っていますが、設備が貧弱、資金がない、スキルも今一つ。

唯一、どこにも負けずに出来ることと云ったら「親切」と「誠実」

商売で云ったら当たり前の話なんですが、そんな当たり前がニュースになる

そんな時代なんですね。ちょっと恥ずかしいけど、嬉しくもあります。

埼玉食べる通信「ポタジェ」

2016 年 7 月 30 日

埼玉の食べる通信が始まりました。

今月は小麦です。「ハナマンテン」と云う品種。埼玉の小麦文化、勉強になりました。

コメを税で取られていたので小麦が主になって行った。

兵庫の食べる通信は、ブルーベリー。それも丹波産です。

兵庫県は北に日本海があり、南に瀬戸内海があり、

中央に丹波があり、但馬がある。京都と神戸と大阪のグルメの胃袋を

一手に賄っております。ちょっとずるい気もします。

先日の沖縄食べる通信の発足会で久々に高橋編集長とお会いしました。

沖縄の創刊に際しての壇上挨拶で熱く語りあげ、最後の方には選挙演説の様な

話しぶりに力の入り方の並々ならぬものを見てしまったのですが、相変わらず熱い

人なのであります。今回の東北食べるは五所川原の「しじみ」です。じっくり読むと

縄文節全開です。弥生が稲作さえ持ち込まなかったらとさえ云います。しかし、

私にはその視点は新鮮でした。そういう考え方もあるのですね。稲作は東北では

難しかった。無理をしたから凶作で餓死者が出た。

月に一度、築地に行って野菜や魚を見ています。珍しいものがあったら、買って

食べています。勿論将来のためです。商品に生るものを探しています。今、候補は

「エシャロット」です。エシャレットでは無くてエシャロット。西洋玉ねぎの様なもの。

フランス料理では必ず使います。玉ねぎよりは辛みも少なくて汁気も少ないのです

が、味は濃いです。サラダやドレッシングなどによく使います。この前スーパーで

2個で500円で売っていました。築地ではそんなに高くありません。キロ900円で

20個ぐらいあります。玉ねぎなので血液サラサラで体に良くて、おしゃれで、それで

それでほとんどがベルギー産で国産物がほとんどないのです。

ワサビやパクチーも考えています。パクチーは簡単です。バルコニーで一杯出来ていて

毎日食べています。ワサビは商品単価が一番高い野菜です。これは湧水の出る

寒冷地を探さなくてはいけませんが、ちゃんとブランド化が出来れば香港や

シンガポールに売れます。

販売価格が高い物ばかり計算するインチキ農家かもしれません。

ちゃんと地域の胃袋を満たす王道を目指したいのですが、そこは、老人細腕へな

ちょこ農業のねらい目としたらこの辺りではないでしょうか。

怪物君と伯爵夫人

2016 年 7 月 19 日

先週の日曜日の新聞の読書覧に週刊ベスト10が載っていて

なんと総合部門4位にあの吉増剛三さんの「怪物君」が入って

いるのでした。4000円の詩集です。

先日、偶然にも吉増さんの本のご入稿があって、担当の方と

「今きてますよねぇ~」などと話しながら、新聞の読書覧総合

4位の話をすると「マジですか」と驚かれます。で、週刊4位と

云っても何らかの縛りがある筈なのですが、その時思い出せ

なかったので古新聞を漁ったのです。

そしたら、東京堂神田神保町店でした。ここは、インテリ元さんの

間では有名なところです。去年「1937」がずっとベスト1でした。

ジュンク堂はずっと仕入れなくてずっと隠し続けていた。リブロも

ずっと仕入れなかったけど、秋になって書評が出始めたらやっと

置き始めた。それがそれが「怪物君」ですよ。立ち読みしたら判ります。

2位が蓮實重彦先生の「伯爵夫人」です。「怪物君」が「伯爵夫人」

抜いたらそれこそ天地ひっくり返る。

中学校の時、図書部長仰せつかったことがあって町の本屋に

仕入れに行ったことがあります。「戦争を知らない子どもたち」や

リチャードバックだの。判りもしないのに「吉本隆明」を入れたりして

意気揚々と凱旋気分で帰ったは、良かったが次の日に職員室に

呼び出しがかかって、4・5冊の本を前に全教師の前でお小言を

食らいました。「ファニーヒル」「バルカン戦争」「我が秘密の生涯」

「HER」などなど。まあ、所謂、外国もののエロ小説です。外からは

判らない様な装幀ではありましたが、そこはそれ、我々中坊より

遥かにその手の事に通底している先達、ご熟練いともたやすく

見抜かれてしまったのでした。

「伯爵夫人」半分読んでなんか飽きはじめてきました。

半分しか読まずに感想を申すのもなんですが、「老大家の御手淫」

三島賞受賞で「おやめなさい。冗談にも程がある。」というのは、

その通りのご本人の感想なんだと思います。

夜、二つ

2016 年 7 月 15 日

芝 増上寺 東京タワー

京都 北野天満宮

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