3月13日 あれこれ
2023 年 3 月 13 日昨日は逆転のトライアングルを見てきた。金曜日のラジオで盛んに宣伝
していた。殆んど内容喋ってしまっていたので見る必要ないなと思って
いたのだが、スクエアーのリューベン・オストルンド監督と云うので少
しそそられた。あまりにもステレオタイプの構図が次々と出てきて、
つまらなかった。白人のインテリさんは、罪悪感からなのか、格差とか
収奪とかルッキズムとかいかにもなテーマを論ずるのが好きだ。イザベ
ル・ウィルカーソンの「カースト」によると世界カーストの最上位にい
るのは、北欧の金髪、碧眼と云う事になっている。映しだされている、
理性と野生と狂気を帯びた人間の現実が解っているんだったら制度や
規則として、動物性に対応した枠決めを作ればいいだけの話で、そこ
には踏み込まない。国境をなくして地球資源を全員で分け合うと云う
議論は絶対出てこない。崖っぷちをぎりぎりで踊ってる感じ。
松浦寿輝の「明治の表層空間」をだいぶ前に買っていたのだが少しず
つ読み始めていてやっと100Pまで行ったところ。明治の言い回しなの
で理解できない処も多いのですが、何とか読みくだいています。日本
と云う国を作るにあたって先ず国家元首の天皇を作った。次に国民を
作らなくてはならなかった。その役目を仰せつかったのが警察。警察
には司法警察と行政警察があります。司法警察とは、事件が起きた時
に捜査して犯人を検挙して司法に委ねる。これが我々がよく知ってい
る警察。しかし本当の日本の警察は行政警察です。行政警察の役目は、
事件の起きない社会を作り出す事。または事件を起こさない国民を作
り上げる事。袴田さんの報道は、国民に向けたアピールである。品行
方正にしていないとしょっぴかれるよと云うアピールです。今は冤罪
で警察に連れてくる必要もない。遥か昔の事でも、判決を上告したり
棄却したりするだけで充分効果はあります。そのような意味で日本に
難民申請をしても受け入れられる事はありません。その国から出てき
たのは、反体制の人々だからです。反体制の人々は何処に行っても反
体制になると思い込んでいるのだから。
困って途方に暮れている人たちに向かって、私たちは決して貴方達を
忘れないよと云うのは簡単です。年に一回声をそろえて「忘れない」
と云えば良いだけ。忘れないというより具体的にお金を差し出す事が
大事。差し出すより軍事費として徴収しているだものね。生きて行く
うえで何より大切にしている言葉は「忘却」と「ゆるし」です。明日
に向かって今日を生きることが何より大切だと思っています。
遠くから忘れないよと云うより、どこかの広場にギターを持って、バ
ットを持って、サッカーボール持って、スタンドマイク持って、3.11
を今日だけ忘れさせてあげるのが思いやりだと思うのです。3.11
が来るたびに残酷だなと思い続けているんだけれど口だけの私も残酷
です。