山本昌男 Tori

2017 年 12 月 26 日

アマゾンで買った「Tori」が届きました。編集部の外間さんに教えて貰い

初めて山本昌男さんを知りました。素晴らしい、気高い孤独の強さが

あります。写真の白いフクロウは身体は前を向いているのに、顔だけ

後ろ向いています。恥ずかしがり屋のフクロウ?

千両 花言葉は祝福、富、才能、可憐

2017 年 12 月 22 日

毎年12月18日に出荷が始まって花屋に「千両」が並び始めます。

会社の近くの80歳の老姉妹が商っている花屋が私の行きつけです。

日曜日は朝6時から営業しているし、大みそかも正月も店を開けています。

「正月もやるの?」と訊くとこの辺の人は、神社に参る足で墓参りもするそうで

「正月開けてないとお店の戸をドンドン叩くのよ。」だそうです。「よく働くね」

と云うと「もうすぐ死んじゃうのに、ウカウカ、のんびりしていられないじゃ

ない。」と笑いながら答えます。部屋に千両を飾り始めると年越しの気分が

乗ってきます。

週刊新潮 読書万巻

2017 年 12 月 21 日

週刊新潮の書籍紹介、読書万巻で大竹昭子さんがイニュニック「原民喜

童話集/別館毬」を紹介してくれました。清楚で寡黙な佇まいと装幀を誉めて

頂いたのが一番うれしい。クリスマスプレゼントにピッタリの本と云うのもとても

タイムリーです。大竹さんの本は大体読んでいて、これで大竹さんと繋がった

なとそっちの方がよっぽど嬉しいのです。先日はヤフーニュースで荻窪、

Titleの辻山さんが「原民喜童話集」を取り上げてくれていました。じわり

じわりと染み込んでくるのが原民喜の文章。そっけない、飾りも無い、

うま味も無い。砂漠を2週間彷徨い歩いた旅人が差し出された飲み物を

選ぶとき、玉露やジュースを選ぶ人は居りません。何もまざりっけの無い、

清水を選びます。民喜の文章を飲んでみてください。身体の深いところに

染み込んでいきます。

立石うちだ

2017 年 12 月 15 日

京成立石 宇ちだ イニュニックでは誕生日には休みを取って、一日遊ぶ

ことを奨励しています。動物園に行ってもいいし、誰もいない海で海水浴しても

いい。私の10月の誕生日は、免許の更新に行きました。東陽町の江東運転試験

場だったので久しぶりに昼酒で「うちだ」でも行くかと立石に向かいました。

前の日に立石駅一帯の開発が始まるという新聞記事を読んでいたからです。

10年ぶりぐらいか?もつ焼き屋談義をよくするお客さんとうちだの様子は良く

聞いていました。日本中から客がやってくる。土曜の朝8時から並んで昼過ぎに

は営業を終えてしまうなど。15時前、むずむずしながら20人ほどの行列の最後

尾に取りつきました。前に居たご年配は、店の常連の様でいろいろ、店の事を

教えてくれます。最前列の行列は「赤いのれんの内側に頭を入れていないと

兄貴に怒られるよ」と云う、注意のあたりから「おやぁ?」と思い始めたので

した。「何だそれ!」です。ご常連が云うには事細かな約束事があり、守ら

ないと叱責が飛ぶようです。何だかなぁとボルテージが急に下がり始めました。

順番が来て座る席を指示されてビールともつ焼きを注文しました。巾30セン

チのテーブルに向かい合わせでびっしり客は座っています。ビールともつ

焼きの皿二枚置いただけの面積が我が領土です。ぎっしり詰まった客席に

私語はありません。注文の声と兄貴の「あぶら、レバ、若焼きだれだれ!」

「しろ、カシラだれだれ!」と云う声がするだけ。「こっちの通路側に足出さ

ないで!」と云う注意を最初にされましたが、帰るまでに3回、「ほら、足!」

と叱責を受けました。うちだ刑務所の食堂でもつ焼き食ったみたいでした。

ちょっと面白いです。怒られながら酒飲むというのは。もつ焼き6本と煮込みと

ビール大びんと焼酎梅割りで1600円。この金額なんだから、腹立てちゃ

いけない?のかな?

君たちはどう生きるか

2017 年 12 月 15 日

2年前の夏だったか、小学6年生になる姪の長女が何の話の

流れだったか、私に「クラスにお風呂に入らへん、汚い女の子が

居るねん。」と云いました。私は、内心「ほう、そういう風に見るのか?」

とその時は何も言わず受け流しました。少し残念でした。大体

誕生日プレゼントは、「モモ」や「飛ぶ教室」や名作と云われた本を

プレゼントしていました。少し話す言葉の端々に内面の成長を感じ

させてくれていたのでしたが・・・・・。東京に帰って岩波文庫版の

「君たちはどう生きるのか」を送りました。それから2年、帰省の度に

何回か会う機会が在ったのですが、なんとなく目線を伏せて私を

避けるふうでした。漢字が多いし少しハードルが高い宿題だったかな

と思い始めていた今年の夏、帰省して田舎でバーベキューをしました。

焼き場でせっせと肉を焼く私の前にどっかと腰を下ろして、キラキラ

光るまなざしで私を見てきました。内心、「おぅ!宿題やったな。」と

思いました。しかし、酔っぱらった親父と中2女子がどう生きるか

なんて出来る話題でも無し、かといって「おぅ、どうした、やっとおっぱい

膨らんできたか」と云うセリフも危ない年頃だし。そんなことがこの夏

あったのでした。

病気だったり、事故だったり、弱さだったり、倒産したりと、子供には

判らない状況で貧乏に落ちていく事なんか、いくらでもあります。

子供には責任なんか無いのです。今この本は、子供より中高年の

大人が買っているそうです。だけど敢えて言いたい「あなたたちは

どう生きて来たのか」 子供の貧乏を助けてやれない社会を作って

しまったのは、私たち大人だ。

 

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