炭鉱節、尾仲節
2015 年 4 月 15 日 水曜日食卓に出来たばかりの写真集を置いて一杯飲んでたら、かみさんが
帰ってきて「あらこの犬、マジックで目の周り縁取りしてあるの?」
と云うのです。そんなことするわけが無い。直方には、このような犬が
いるのです。こうゆう瞬間に行き合うのが写真家の仕事。この一歩を
踏み出すのをじっと目で追いながら待っているのです。
溶鉱炉や炭鉱で働くと目の周り鼻の中耳の中、真っ黒になります。
未だに私、耳の中、石けん付けたタオルで洗っています。私の習慣では
無いですが、そういうものだと倣ってしまった。口や鼻から入った煤煙は
肺に入り毛細血管のどん詰まりで行き留まる。そんなせいなのか
そんなことあるわけないのか判りませんが、炭鉱町の川筋に生きる人は
皺や陰影、輪郭が濃い人が多い。北九州から直方、田川、飯塚近辺。
尾仲さんの写真も時間の濃さが細部に現われています。
炭鉱の炭が街も生活も人生も色濃いものに縁取っていくのでしょうか?
こちらで「直方」売っています。