張りぼての王様

2013 年 10 月 16 日 水曜日

今の日本チームは前回ワールドカップの亡霊です。

もう盛りが過ぎて終わってしまっているのに勘違いしています。

全部若手に入れ替えて、今度のワールドカップを勉強してもらうという

事で良いと思います。私は日本が勝つところを見たいわけではない。

より困難な高みに向かってもがき続ける精神の躍動を見たいのです。

驚異的な動きをする肉体の蠢動を目の当たりにしたいのです。

本田君が一番厄介ですね。彼が120%のパフォーマンスを発揮すれば

しっかり点を取れる。しかししっかり抜くことが出来ていなくて、的確な

パスも出せていない。周りのフォローも無くて、知らんぷり。意外と嫌われ

ているんじゃ無いでしょうか?前田のPK取ったりするしね。そんなごちゃ

ごちゃのチームの心理状態を忖度しながら試合見てても面白くもなんとも

ないです。ここまで、本田君を裸の王様にしたのは誰でしょうか?

昨日は、前半だけ見て寝てしまいました。

朝早く目が覚めると本や写真集を眺めながら、夜明けを待ちます。

今朝は土門拳の本を読んでました。原爆投下の12年後、広島に行って

あの「ヒロシマ」を撮っています。ずっと体調不良。髪の毛が抜けて、

ずっと下痢していたようです。  12年後の昭和32年の事です。

今年初めて広島に行きました。山口の光で育った私は、広島の話は

ずっと聞いて育ちました。川の中の惨状など、今でも思い出すと身震いが

おきます。意を決して行った原爆ドーム、原爆資料館。でもあまりいい印象は、

ありませんでした。政治的な思惑を含んだ外国からの訪問者。又は、支配層。

刺激的な毒をどんどん中和した展示物。抜け殻しかないのです。

それらの微妙なところを文章にするのは厄介だなと考えていました。ただ、

街中では恐ろしいほどたくさんの具合の悪そうな人を見かけました。夏だという

のにマスクをしている人が何人もいる。  杖を突いてよろよろ歩く人。 お互い

支えあい、もたれ掛るようにしてまでしてデパートに買い物に来ている老夫婦。

多分向かうのは贈答品売場なのでしょうか。市電の中のそこかしこにケロイドの

肌がありました。こんな風だなんて思いもしなかった。 もうすっかり終わって

しまっている話だと思っていたのです。 その日は、8月16日の送り火の日。

出かけなければならない人がいるのだと思いました。原爆ドームだけ見てても

何もわからない。 あれは裸のドーム様です。

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