夜明けのあさり
2011 年 3 月 8 日 火曜日朝方トイレに起きると、台所のほうでカチャリコトリと鍋が鳴る。
抜き足差し足忍び足で鍋に近づきます。
まだほの暗い月の光さす窓辺の鍋。
静かに素早く蓋を取るとそこに現れるのは、禍々しいまでに水管を
伸ばしに伸ばし鍋の底に重なりながらのたくる浅利達。
春はこうして少しずつ少しずつ下りてきます。だけど
ここに来ているのは浅利の春なのか人間の春なのか?
朝方トイレに起きると、台所のほうでカチャリコトリと鍋が鳴る。
抜き足差し足忍び足で鍋に近づきます。
まだほの暗い月の光さす窓辺の鍋。
静かに素早く蓋を取るとそこに現れるのは、禍々しいまでに水管を
伸ばしに伸ばし鍋の底に重なりながらのたくる浅利達。
春はこうして少しずつ少しずつ下りてきます。だけど
ここに来ているのは浅利の春なのか人間の春なのか?