最後の江口
2010 年 1 月 31 日 日曜日
10時着、行列5・60人。
1時間位たった頃、利発そうな12・3歳の少年に
「この行列は何なのですか?」と聞かれる。
「江口というラーメン屋の行列だよ。今日で閉店なんだよ。」
「おいしいのですか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
私は、ニコッとほほ笑むだけで何も答えられなかった。
思春期を迎える年頃のこの少年に何と答えたらいいのだろう。
うまいまずいではない。2時間半待ってある物を食べるという行為を。
爪の中が真っ黒なオオカミ男。大きなものを背負ってしまった様な親父の背中。
私は3回しか食べてないです。かみさんは1回だけ。
何百軒とラーメン屋で食べてきたけど、ラーメン以上のものを
味あわせてくれたのはここだけです。
お金を稼ぐ、汗して働くと云う営為の全てが命そのものである様に思えます。
年配の常連さんによるとオオカミ男はあまり長い期間勤めていなかった模様。