b7トラネクストとb7バルキー

2013 年 9 月 11 日

月曜日と火曜日のお客様、メールの問い合わせ、ご来社されたお客様が

みなさん一様に「b7トラネクスト」について様々な問い合わせをされたので

少し、びっくりしたのです。「b7トラネクスト」日本製紙から出ている嵩高微

塗工紙。風合いがありながら柔らかい。でも一番の特徴はひときわ際立つ

その白さです。嵩高微塗工紙の中では圧倒的な白さ。今この白さが来て

います。この2・3年流行していたのは、生成りのやさしい風合いの嵩高紙。

コスモエアライトやOKアドニスラフ、HSスノーフォース。自然の温かさが感じ

られる紙に人気は集中していましたし、私もお勧めしていました。でもなんと

なく今年の夏ぐらいから、暗いと思い始めたのです。明るくしたい、気持ちが

高揚するような鮮やかな印刷にしたいという欲求が途方もなく沸き起こって

来ていて、さりげなくいろんな方に「b7トラネクスト」と「b7バルキー」を

薦めてきたのです。私の一押しは「b7バルキー」 トラネクストより柔らか

くて嵩高です。でも、これがネットの面白さ、いろんなものがシンクロして

いきます。この私の立ち位置は結構面白い所だったりします

抜け殻

2013 年 9 月 1 日

新宿のコニカミノルタプラザに池上さんの写真展を見に行ってきました。

北海道の宗谷岬から鹿児島の佐多岬までを210日かけて歩き通して

撮り集めた写真。テント担いでコンビニの食糧で公園に寝泊まりしながら

続けた旅の写真。しかしそれらの写真には旅らしさや、歩いたという事実や

時間の連続性も地域の特性なども何もなくて、ただひたすら抜け殻だけが

広い集められています。このような旅をするには、ある種の図太さや鈍感さが

必要ですが掬い撮られた写真はとにかくひたすら繊細です。どうして抜け殻

ばかりに目が行ったのでしょうか?これが日本の現実なのでしょうか。

脱皮への予感なのか、もうすでに何もない空っぽとして見ているのか。

この前の盆休みに広島、宮島、柳井、島田、徳山、児島、塩飽本島など

うろうろしました。同じような印象だったかも知れません。

塩飽 本島

2013 年 9 月 1 日

街並み保存地区

動いている生き物は猫だけ。

廃屋率70%ぐらい

ここは建物そのものがなくなっている家

ここはすでにジャングル

保存のために廃屋に手入れしている家

ここも抜け殻

お稲荷さんも神棚も捨てて行ってしまった。

人名墓というらしいです。自然石を寄せ集めただけの墓。

千手観音?

弘法大師?

瀬戸内国際芸術祭2013 秋(10月5日から)の準備で手作りで

インド様式の藁と土の建物を造るインドの人たちと日本人スタッフ。

インドの原住民の人たちだということ。アーリア人とは違うということ?

オーストラロイド?デカン高原の人たちだとしたら、生ぬるい潮風の吹く

塩飽本島での作業はきついだろうなと思います。島の顔役のような

おじさんが現チャリで通りかかる。話しかけたら「おう、ホンマに何が

でけるんかのう!朝と晩二回見に来よるんよ。」

今年から芸術祭に手を挙げたのでしょうが、それがどのようなものか

まだつかみ切れていないみたいです。

泥と水と藁を一日中捏ね続けた夕方、重い疲労がべったりそれぞれの

顔に張り付いております。左端に写っているインドのちょっと小太りの

女の子がとびきりの笑顔を返してくれた。たぶんきっと上手く行く。

SLOUGH

2013 年 8 月 29 日

家の玄関の花台には大きなガラスの花瓶が置いてあるのですが、

中に入れてあるのは、すりきり一杯のセミの抜け殻です。

空蝉が約300体。初めて訪れる宅急便の兄さんの伝票を受け取る

顔には、微かな薄ら笑いが浮かんでいます。

これは、一体一体、コツコツ集めたものではなく、千葉のかみさんの

友人の実家、「青山梨園」で大人どりしたもの。梨狩りに誘われて

梨狩りしないでセミの抜け殻狩り。

カミさんの友人や甥や姪からは「たかし君、ちょっと変わっている」と

云われています。

池上さんの写真集「SLOUGH」 この何とも言えない空虚な感じは

何だろうと思いながら、相談に乗っていたのです。「SLOUGH」の意味

さえ知らないままに。    沼地、泥道、スラッジ、かさぶた、泥沼、

抜け殻、ぬかるみ、湿地、壊死組織、痂皮。

北海道の宗谷岬から鹿児島の佐多岬までの日本縦断の一本道。

いろんなぬかるみ、抜け殻、かさぶたが掬い取られています。

ある意味の暗示でもありますが、これが日常風景になっていくので

しょうね。繁華街より墓地が好きな私としてはこの寂しさは嫌いじゃない。

池上諭  「SLOUGH」  写真展

2913年8月30日(金)から9月9日(月)

新宿のコニカミノルタプラザ ギャラリーB にて

新宿区新宿3-26-11 (新宿高野ビル4F)

10:30~19:00  入場料無料

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