憎めば憎まれる、愛せば愛される。

2022 年 8 月 15 日

戦争を憎んでも戦争は無くならない。

戦争の動機は相手を憎む気持ちだから。

憎しみをあおる言葉は、戦争に近づきこそすれ、

遠ざけることになりません。

相手を理解する姿勢、そうせざる得ない気持ちに寄り添い、

解決策を一緒に話し合う事、相手を思いやる気持ちを

持ち続ける事だけが、戦争を遠ざける。

わが生涯のすべて マリオ・ジャコメッリ

2022 年 8 月 10 日


亡くなる2か月前の姪御さんのインタビュー。9才で父親を失くして

母は、ホスピスの洗濯婦として家族を支えます。13才で印刷屋の見

習いとなり母と一緒に家族を支えます。趣味は絵を描く事、詩を読む事。

28歳のクリスマスにカメラを買って翌日、浜辺に行って打ち寄せる波を

カメラで撮って「上陸」、写真家になる。この人の足跡をたどると、日本

語の写真と云うのは随分違う物に感じられます。フォトグラファーと云う

よりこの方は、画家であり詩人です。ホスピスは、母の仕事場でしたし、

少年の頃出入りしていた処です。ある家族との諍いでここを追われる事に

なります。神学校の生徒を撮った写真も葉巻や煙草を渡したせいで追放さ

れます。農夫一家にお金を渡してモデルになって貰っています。三脚立て

てしっかり構図を決めて、あらゆる陰翳を決めてシャッターを押します。

しかしそれらの事が判ったからと云って作品の秘密が暴かれた訳でも何で

もない。詩は詩です。画であり、生きている傷跡であり、虚無です。

母親と同じことをやって来たのだと思いました。母はシーツを白く洗い

ジャコメッリは、プリントを白く洗い続けた。死を恐れ続けたとは思わ

なかった。あそこが帰る場所だった様に思いました。印刷屋と云うのは

何故か吸い取られる感じがするのです。機械が動くそばでじっとその回

転を見ているとドンドン自分が消えて行く感じがします。職業病?

古関敏彦さんの桃

2022 年 8 月 6 日

中野薬師寺の「味のマチダヤ」には、月に一回、酒を買いに行きます。

最近はワインとウイスキーが多い。もう40年近く通い続けています。

社長の木村さんは、いつも気持ちよく迎えてくれて、かみさんが居る時

に限って何かと気遣いをしてくれます。今回は古関さんから貰った桃を

おすそ分けしていただきました。木村さんが「古関さん、古関さん」と

云われるのでどなたですかと尋ねると。山形の酒蔵を全国一位にした人

だと教えてくれました。古関敏彦さん。「山形県工業技術センター」山

形県職員。山形酒造組合、山形県産酒スーパーバイザー。十四代の高木

さんに酒づくりのヒントを教えた人です。1994年ここから14代の

快進撃が始まります。秋田の新政酒造の現社長も古関さんに教えを乞う

た人。山形や秋田の酒蔵に惜しみなくノウハウを教えた人なのです。凄

い人なのですね。今は、世界に出ていくために淡麗旨口を目指している

そうです。くどき、十四代、新政、今でこそちゃんとした酒造会社です

が今から30年前は美酒爛漫に桶売りをしていた小さな酒蔵でした。

日本酒と云えば灘、伏見、などの大手酒造メーカーが全国を席捲して

いました。その周りの500石ぐらいの酒蔵は桶でそのまま買って貰い

大手酒造メーカーは、いろいろな酒蔵の原酒を混ぜ合わせ、醸造アルコ

ールを添加して瓶詰めをして売ると云うのが一般的だったのです。古関

さんは、その潮流を何とか変えたい、だってその原酒は大手酒造メーカ

ーの酒より、遥かに美味しいのですから。しかし、それより前に500

石の酒蔵の原酒の美味しさを求めて全国の酒蔵を訪ね歩いた酒屋の店主

が居ました。「味のマチダヤ」の先代の社長です。味のマチダヤさんが

基本的に全国の地酒ブームを作った酒屋さんなんです。ここは良いですよ。

日本酒だけではなく焼酎、ウイスキー、ワイン、安くて美味しいのが揃って

いる。無名の処で安くて美味いと言うものを全社一丸で探している。この

姿勢が好き。木村さんが私に新しい酒を進める時必ず云うのが「ここの若

い杜氏、すごく頑張っているのよ。」と云うセリフ。酒に対する愛があふ

れています。

アイラ島の秘密の酒蔵、ピートの効きすぎ。2600円。

ラフロイグかラガブーリンの失敗作では無いかと云われています。

しかし味の濃厚さは5・6千円の酒とは比較にならないです。


淡麗旨口で飽きが来ない酒。これぞ、ワインと勝負できる酒です。

阿片と大砲 山本常雄

2022 年 8 月 5 日

昭和通商の社長は、三太郎の日記の阿部次郎の弟さん。

3000人の社員、日本の阿片と大砲を売って世界中から鉄鉱石

モリブデンなどを仕入れていた。明治時代の大砲でも売る国が後進国

なので十分に商売になる。昭和通商の面々が戦後どのような道を歩い

たのか、興味を持って読み始めたのですが、思い出物語になっていま

した。ドラム缶8本の阿片が現在価格で1兆円。星製薬や参天製薬が

出てきました。昭和通商がらみの本は殆んど無く、「日本の古書店」

で15000円で買いました。たまたま近所の店だったのでまた、

6000円で売りました。9000円の価値があったのかどうか、今回

ニュースを賑わせている、大御所が在籍していたのではないかと読んだ

のですが的外れでした。

ジャコメッリ

2022 年 8 月 5 日

「別のカメラを買ったときにそれを隠していたというのは本当ですか?」

「ええ、本当ですよ。2台目はタンスにしまっておきました。別のカメラを

準備したことを最初のカメラに気付かれたくなかったものですから。」

未了

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