飛行機が怖い
2015 年 8 月 6 日先日の台湾からの帰りの飛行機の中でのこと。
すぐ後ろの席に若いお父さんとお母さん、小学校低学年の
女の子二人姉妹が座りました。席についてから4人で大きな声で
べちゃべちゃと喋ります。特にお父さんが声高に帰ったら中目黒の
何とかいう店に行きたいとか、あそこのアレガ面白いとか喋りたてて
いました。
「あー、やれやれ、小さな女の子二人の子を持つとこんなにテンション
高いんだ」と呆れていましたが、何とか心に蓋をして黙って本を読んで
いました。ベルト着用のサインがついてエンジンの出力が上がり始めて
ふと気づくと後ろの家族が静かです。みんな押し黙って固まっています。
なるほど、飛行機の離陸が怖かったのですね。特にお父さんが固い。
それぞれ、抱えているものの量によって恐怖感が変わります。
大切なものを沢山抱えるほど、心配事は増えます。
台湾 九份
2015 年 8 月 5 日九份は台北の東の海沿いにある山あいの小さな町。元々9件しか
なかった集落であったが、1893年に金鉱が発見されてアジアの
ゴールドタウンと呼ばれるようになりました。金鉱脈が尽きてからは、
元の静かな町になりました。
ゴールドラッシュを牽引したのが植民地支配していた日本で、当時の
石造りの建物が数多く残っています。階段と坂道が多く密集したバラックや
土産物屋などが軒を連ね、旧日本領時代の面影と今の台湾のエネルギッ
シュな猥雑さが何とも言えない雰囲気を醸しています。
台湾で大ヒットした「悲情城市」の舞台になったところ。立小便のアンモニアの
臭いと臭豆腐の臭いが全体に立ち込め、大勢の中国人観光客の喧噪もさる
ことながら、五感の坩堝の中で眩暈を起こしそうなところでした。
何ともはや、「年だな」と改めて思い知らされました。
1972 青春 軍艦島
2015 年 8 月 4 日誠品書店信義旗艦店で購入 ラッピングしてあって、(日本の雑誌は立ち読み
できない様になっています)中が見えなかったのですが、5年前に腐っていく
キャベツ畑の写真集をイニュニックで制作のお客様だと見当をつけ買いました。
ほとんど丸々一日、オンデマンドで立会いで刷るたびにデータを変更されて
遅々として作業が進まず閉口しましたが、制作に掛ける意気込みはなるほど
プロの姿勢だと感服した方でした。あのキャベツ畑は、オフセットで紙を変えて
印刷させてもらえれば、今なら中々の物になるのになと思います。当時はやはり
自分に自信がありませんでした。印刷屋だから黙って指示通りに作業すれば
良いものだ考えていました。難しい条件の仕事を数こなせばそれなりに予想は
付くようになります。「昔のお客様ごめんなさい。」すれ違った片方に後悔があり
もう片方に成長が有ったとしても、もう一度交差することが無いのが人生でも
あります。ラッピング明けたら台湾で刷った印刷でした。ちょっと印刷が勿体
ない。誠品書店は中台店に行きたかったのですが、時間が無くて行けません
でした。