明けましておめでとうございます。

2026 年 1 月 1 日

旧年に変わらぬご愛顧を宜しくお願いします。

WEBサイトでお知らせしている通り、1月下旬

には新しいサービスを始めます。

本邦初のオンデマンド糸かがり機、少部数対

応オンデマンド印刷に対応した糸かがり機です。

メーカーは違いますが3年前から温め続けていた

新機能の機械でした。オンデマンド印刷機と連動

させながら出力できる機械です。

糸かがりのピッチは19mm、A4からA6サイズまで

バラける事の心配のない本が出来上がります。

卒業アルバム、楽譜、学術研究本等など。

どうぞ宜しくお願いします。

人びとの社会戦争

2025 年 12 月 23 日


11月の結婚記念日に長野の温泉に行ってまいりました。熱い風呂が好き

なので、諏訪温泉と野沢温泉。名うての乱暴な祭りがあります。そういう

ところは、湯も熱い。諏訪の旦過の湯は、熱いほうは47度あります。

ぬるいほうが44度。高校生のグループがそれに入ろうと頑張っていまし

た。諏訪では47度に入らなくては一人前と認められないのですね。

野沢温泉の大湯はやはり47度と44度。爺さんが浸かっていたので、東

京の爺さんも浸かってやった。5秒ぐらいしか持たなかった。道祖神祭り

は棒で叩きあう殆ど喧嘩なのですが、村の仲間同士でなぜこんな事をする

のか不思議です。道祖神祭りなのでその年の秋には沢山の子供が生まれる

のかな?と思ったりします。さて「人々の社会戦争」をやっと終えました。

タイトルが違和感がありますが、市井の人々のそれぞれの生存、自己実現を

かけた戦いと云えば戦争と云う事もできます。西洋からの市民意識の流入が

人びとに様々な変革をもたらします。自由と平等を求める解放の時代。それ

を快く思わない、草の根保守の人達、(江戸時代からの没落組)時代を動か

すのは、生活苦だったり、社会体制に対する不満を託つ人々、昔の境遇を忘

れられない人々。それらの人々の願望や衝動が社会を形作っている。そして

それらの意識を増幅させてメディアで拡散する出版の人達。市井の人々の記

録や日記、投書から時代の空気を読み解いていきます。しかし言葉を発する

人々は、どちらかと云えば草の根保守の人達に多いと思います。真面目なん

だもの。日本社会の構造的な基本形は草の根保守です。それは、各地村々の

祭りやしきたり等を見ているとなんとなく想像つく。1年に何回かの台風。

何年に何回かの地震。そして時々現れる海の向こうからの外敵。力を合わせ

なくては、乗り越えられない難敵です。式年遷宮まで行って各自に意識付け

を行っている。解放、締め付けという庶民の戦いが本当の戦争に突き進んで

行く過程を庶民の目で書かれていますが、庶民の意識を形作っていったの

は、やはりメディアだと思います。この部分の追及が弱いなと思いました。

戦前煽りに煽って戦争に突き進んでいった各新聞、出版社が、そのままお咎

めも無くまたぞろ、新たな支配者の代弁者として君臨しているところを指摘

しないのは、著者が新聞記者出身であるせいなのかなと思います。

去年だったか、食堂で注文を待っていたら隣に座った職人風の4人のうちの

親方風の人が「最近のニュースって、俺たちを脅してばかりいるよな?」と

若い衆に呟いていました。若い衆は、黙って下を向いていました。それぞれ

の世代の処し方が面白かった。個人の解放と欲望全開の時代には、締め付け

の役割を果たす係は出てくる。個人の放逸と全体の締め付けはセットです。

しかし、それ以上の誘導締め付けがあるのもなんとなく感じます。彼らは、

私らの内面をすべて把握しています。巷間きな臭い心配は様々なところで

耳にします。戦争に向かうのは常に生活が苦しくなる状況です。ブリック

スに牽引された第3世界の台頭とAIの登場。歴史の必然をひた進んでいる。

ドイツで徴兵制度が復活しようとしている。

エディントンへようこそ

2025 年 12 月 15 日

アリアスター4作目。真実を信じている人。作られた真実を信じている人。

作られた嘘を信じている人。嘘でもなんでも信じている人。何を信じようと

それはその人自身が望む物語。それを前提に描き出した映画と云うのが成立

するのかどうか?混沌のカオスになかに居続けるのは、割としんどい。音が

うるさいし。しかし狙ったカオスだとしたらバットトリップだとしても中々

興味深い。おかあちゃんから離れられない、アリアスター。もう理解しよう

としてはいけないのだと思います。☆☆☆☆☆。

倅・三島由紀夫

2025 年 11 月 21 日

だいぶ前に読んでいたのですが、その後徴兵制度についていろいろと

読み漁っていました。菊池邦作「徴兵忌避の研究」彦坂諦「人はどの

ようにして兵となるのか」このあたりを読み進めているうちに益田肇

「人びとの社会戦争」に捕まってしまい今は、この本に夢中になって

います。年表見たところで何も分からない。歴史は、庶民の生活の中

で造られるんだと思います。「人びとの社会戦争」は、名著だと思い

ます。菊池邦作さんの徴兵忌避も良い本です。小林多喜二と同じころ拷

問を受けていたけど、生き永らえた。明治6年の徴兵制開始からの世の

中の事や世相、騒動等、公文書などに頼りながらしっかり理詰めで書い

ておられる。明治維新の薩長土肥の中心メンバーは、農民や平民だった。

新しい世の中になると期待して徳川幕府と戦ったのに江戸時代とあまり

変わらぬ社会体制で攘夷と言っていたのにお偉いさん方は、洋服来て断

髪してシャッポ被って西洋人と楽し気に暮らしている。明治の初めの10

年は打ちこわしや米騒動など一揆じみた騒動が何百回も起こっていた。

その中心メンバーが田畑を持てない農家の次男坊三男坊だった。その者達を

徴兵して軍隊を作った。徴兵制度を作ったせいで庶民の反発はより強くなり

徴兵逃れという考えが根付いていく。夏目漱石の名前が出てきました。

北海道・沖縄の人は徴兵されなかったので本籍を北海道に移した。

学校の先生は徴兵免除だったので先生になった。朝日新聞の入社は、40歳

なのでこれは逃れと云うわけではないように思います。新聞社からの兵隊と

云うのはあまり聞いたことがない。夏目の話をChatGPTに訊いていたら変な

誤魔化しかたをした。25歳の本籍移籍と留学経験の話を一緒にし始めて

留学者は兵役免除されると云う様な事を云い始めた。留学したのは、

33歳から35歳のころです。徴兵の自己申告書の項目は1.本籍 2.

現住所 3.族称(士族、軍属、官族、平民)4.続柄 5.生年月日 

6.職業 7.特技 8.最終学歴 徴兵年齢は、明治の初めは、17

歳から40歳、1943年に17歳から45歳に改められ1945年6月

に15歳から60歳に変更される。役人、学校の先生は、徴兵免除。三島

由紀夫は、大正14年1月14日生まれ。大正天皇は12月25日に

亡くなったので昭和元年は1週間しかありませんでした。翌年元旦は昭和

2年から始まります。四谷永住町の自宅で。生まれた時のたらいの云々は

創作です。祖父は内務省官僚。父も内務省官僚。祖母は武家。母は加賀藩

のやはり武家出身。徴兵業務は陸軍省と海軍省が兵役法の所管省庁ではあ

るが、兵事事務の全体は内務省が管轄です。本籍地は兵庫県志方。本籍地

の役所が徴兵検査の現場。「倅・三島由紀夫」は自決の翌年に出版されて

います。一気呵成に書いたように見受けられます。後ろの解説に「いやは

や、とんでもないおやじがいたもんだ」と書かれているけど、そうです

その通りです。とんでもないバカ調子で書かれている。私の読了後は、

このおやじにしてあの息子かというモノでしたが、冷静に考えたらそんな

単純なモノでは無い。徴兵現場に父親も付いて行っています。「乙種合格」

(不合格)という言葉を聞いたら息子と二人手をつないで高砂駅まで何百

メートルも笑い転げながら走ったと書いています。熱があるのに。20歳

そこそこの年は世間一般のやり方のように様々な方法で兵隊にとられない

方法を考えます。それが年取って日本社会の中でものを喋る地位になった

時、若気の至りの棘がチクチク痛み出す。三島の年の兵役義務は45歳で

した。豊饒の海の脱稿は出来たら秋にしたい。年を越したら46歳になっ

てしまう。ギリギリ11月25日を選んだのはそのような思惑なのかもし

れません。そこまで読んだ上でのお父さんの出版だったとしたら・・・・。

三島はちゃんと筋は通した。親父も泥を被って償いをした。

表紙のイラストが意味ありげです。

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