オッペンハイマー
2024 年 4 月 1 日 月曜日日曜日の 午後1時過ぎの回、池袋グランドサンシャインシネマ、開映
ギリギリに暗い階段をヨタヨタ、駆け上がった。満席だった。爆音の中
原爆開発プロジェクトが始まった。アメリカ中の科学者が集められ、ド
イツとソビエトとアメリカの開発競争が行われ、7月16日の早朝、点火
され実験は成功した。爆発した瞬間、何故か鼻水と涙が流れ始めた。
その後の大喜びのどんちゃん騒ぎは、さして怒りは湧かなかった。ただ
ただ悲しかった。かみさんは、科学者には罪はないと云った。私もそう
思う。落としたのはトルーマンだ。喜んだのはアメリカ国民だ。ノーラ
ンの描き方が姑息だなと思った。オッペンハイマーの苦悩や罪、不遇な
どと言い訳じみた仮託が気に入らない。共産主義やユダヤ人とかいろい
ろな要素をちりばめているけど、正面から大量殺りく兵器と云うものに
向き合ってはいない。誕生から79年。原子爆弾に恋い焦がれ続けてい
る。電気を使う生活の向こうにあるのは原子力発電所であり、そこで生
成されるのはプルトニウム。日本も原子爆弾への思いは強烈にあり、静
かに実験は・・・・・・・・。