チワワの尻の穴

2021 年 2 月 26 日 金曜日

芥川賞受賞作を読まなくなって30年以上になります。文藝春秋を読む

事はあまり無いのですが選考評だけ読むために時々買います。パラパラ

流し読みしていたら後ろの方に「チワワの尻の穴」と云う言葉が躍って

いたのです。こういうのを見つけると、あれこれ妄想が広がるのです。

「チワワの尻の穴殺人事件」とか。「ポツンと一穴、チワワのお尻」等

など。お坊さんのコラムで昔付き合って女性に「あなたは、チワワの尻

の穴なのよ」と云われた思い出が語られていました。1週間前の事なんで

すがもう内容忘れていますね。チワワだけが独り歩きしている。確かチワ

ワは自分の尻の穴を見る事が出来ない。自分の顔のウルウルの瞳だけで勝

負しているという趣旨だったでしょうか?ギャップの事を云っているのか?

隙の事を云っているのか?判りませんが兎にも角にもこの人生で見た事が

無いですね。チワワのお尻。

存在しない女たち

2021 年 2 月 26 日 金曜日

先週読み終わっているのでした。何を如何云おうかと悩みながらうつうつと

考えていたのでした。文化や制度と云うモノと不可分だなと思います。その

文化・制度を形造っているのは、男であり女でもあると云う処の前提は、先

日、池袋駅前でアジっていた右翼の街宣車と同じ出発点になってしまう。そ

れぞれに役割があると云ってました。この前の筑豊の「弁当を持ってこない

子ども」と云う写真の残酷さは、その給食の時間に同席させると云う制度、

これが所謂九州で名高い「男尊女卑」です。学校制度の中に女は我慢と云

う教育方針が植え込まれている。公共の制度の中でも普通にまかり通って

いる男女の不平等は、家庭の中ではより顕著です。無報酬の労働時間を経

済に回す事を考えるとGDPが上がると云うのはある意味2重の搾取です

ね。me tooからこちら差別は減っている。社会主義社会では公共的には男

女差別は在りませんが、家庭内の労働は女性の方が多いです。テレビのヒ

ーローは家で子供のおしめを変えたりしない。鬼滅の刃の中ではどちらが

料理作っているのでしょうか?作法とかしつけとか役割それらをひっくる

めた文化と云うモノがある。香港では普通の中流家庭でフィリピンのメイ

ドを雇っている。台湾やタイは食事を外で取る割合が高い(屋台は安い)

しかしそう云う事では無いですね。あらゆる公共機関の人員を男女同数

にする処まで行ったとしても何らかの差別は残る様な気がします。結局

の所、男と女は憎み合っている?何だかひどい結論が出て来てしまった。

土曜日の日本経済新聞

2021 年 2 月 22 日 月曜日

土曜日は新聞の書評欄があるので毎回買っています。最近はお金の事

ばかり考えているせいか日経さんが紹介する本を買う事が多いです。

世界がどう動くかと云うのは、経済だけの話では無いのですが、人文

系は割とそこを軽く見ている。土曜日に目星をつけて池袋三省堂の書

評コーナーに行って棚から取る。この棚から取ると云うのが少々気が

引けるのです。棚には1冊しかないので。この前店員さんに何処に置

いてあるか書いておいてくれたら、そちらに取りに行けるのですがと

申し出たら「棚から取って貰って全然問題ないですよ!」と云われて

しまった。クレーマーじゃないんだけどなぁ。

「黄色い川」北海道戦後開拓・離農農民誌

2021 年 2 月 17 日 水曜日

札幌の菊地慶一さんの戦後開拓史「黄色い川」この本はイニュニックの

もう一つの出版発行所「書肆 山住」から出した本です。昨日日本経済新

聞の夕刊で紹介されたようで、朝から注文の電話がひっきりなしに続いて

大変な騒ぎになってしまいました。戦後復興のおり食糧難から内地の焼け

出された人々や外地や、満州から引き揚げてきた人々を北海道開拓に送り

出し、夢破れて離農した人々や開拓に生涯を掛けて取り組んだ人々の記録

です。奈良で教師をしていた宮本常一さんが大阪府に雇われて戦災で焼け

出された京阪神の人々を開拓者として引率していたと云う情報は、中々考

えさせられます。後で様子を見に行った宮本さんは、方々で話が違うと責

め立てられた。その経験が後になって宮本さんの民俗学の探求の原動力と

して花開く。いわば贖罪ですね。生でしか聞けない実のところが丁寧に記

されています。

しがみ付く

2021 年 2 月 17 日 水曜日

今まで歩いて来た道は間違っているのではないかとぼんやりと

思いながらこの冬に閉じ籠っていました。昨日の「今日のダー

リン」に「人はほめられたところに停まり易い」と云う言葉が

在ったのです。そうかそう云う事かと膝を打ったのでした。

「デザインのひきだし」に軽オフセット印刷のイニュニックと

云われ、こだわりの写真集のイニュニックと云われ、凝った製

本を安く作って呉れるイニュニックと云われ、いろんな雑誌に

取り上げて頂きました。担ぎ上げられて煽てられ有頂天になっ

ていたのではないかと閉じ込められている巣の中で考え始めて

いた処だったのです。人はほめられたところに停まりやすい。

成功体験にしがみつく。好きな事にしがみつく。歩いて来た道

にしがみつく。どれも同じですね。成功体験を重ねることを成

長と云うのかもしれませんがその内容が革新的であるかどうか

を突き詰めて自分に問う人と云うのはあまり多くない。イノベ

ーションは、全く次元が違う処から出て来るものですが自分自

身にそれほどの変革を強いている人はいない。私は格好だけの

人だった感じがします。しがみつくが一番駄目なのですね

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