沖縄うりずんの雨

2015 年 6 月 23 日 火曜日

岩波ホール ジャン・ユンカーマン監督

4月1日、アメリカ軍が沖縄本島に上陸して今日6月23日まで

ずっと梅雨で雨が降っていたのです。正確には沖縄の梅雨が

明けるのは6月のはじめなので、今の時期はもう雨は止んでるのでしょう。

あー、あの雨の中を地獄のような死闘が行われていたのです。

胸が塞がれます。雨はいろんなことを困難にし、いろんな力を

奪っていきます。あれが雨の中で行われたことだという事に思いが

至りませんでした。雨だろうと晴れだろうと地獄は地獄なんですけどね。

山西省から来た元軍人。95年に6年生の少女をレイプして殺した

犯人の一人。アメリカ軍として戦った元軍人。集団自決を生き延びた人。

山西省から送られて来た軍人は中国でやったことと同じことを沖縄でやって

しまった。様々な人々の証言を元に沖縄の70年が語られています。

殺され続けられる沖縄の心。踏みにじられる沖縄の身体。

歴史を教わってこなかった若い人たちがぜひとも見るべき日本の現実です。

土曜日の11時からの上映で見ました。少し遅れて入ったので、ジャン・

ユンカーマンさんの舞台挨拶は聞けませんでした。終わると場内から

拍手が沸き起こりました。ユンカーマンさんを意識しての拍手だったかも

しれません。判らないわけじゃない。でも何か、ムカッと来ました。私だって

そんな資格のない人間ですが、沖縄の現実の前に作品の出来ですか?

と。作品はもちろん、素晴らしいです。

ジャン・ユンカーマンさんがチョムスキーさんの映画を撮っているの知っているし

戦争の悪を世界に知らしめる戦いをずっと続けている事も知っています。

でも、なんだか思った。沖縄の心を踏みにじり続けているのは、拍手する

全共闘のじい、ばあだし、見て見ぬ振りする私なんだろうなと。

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