岡部さん 写真集 ベストブック

2014 年 1 月 28 日 火曜日

去年、ニューヨークのダシュウッド・ブックからご注文頂いて、

制作した岡部桃さんの写真集「DILDO」が2013年のベストブックに

選ばれました。  本尾さんという方の個人的なモノです。

本尾さんは荒木さんの写真集などを手掛けている有名なキュレーターだ

そうです。去年、2日で完売して、現在14万円で売り買いされているそうです。

この本は、重さ約2キロ、30Cm×30Cm,全92ページ。チップボールの表紙と

本文をツインリングで製本して、後からオンデマンドで印刷した本文を岡部さん

ご自身が貼って完成させたものです。予算に限りがあったのですが、岡部さんの

ご要望でとことん重くして欲しいというお言葉に応えた形です。

完成品を私自身持ってなかったのですが、お許しいただいて余った材料で

1冊作りました。本にしてじっくり見ますとズシンと響いてきます。

虚空の中でもがく魂の震えを感じさせます。

この本はちょっといろいろと駆けずり回ったのでとても嬉しい。

次の本の打ち合わせで、少し写真を見せてもらいました。

今度の写真は、私が震えました。

脊梁山脈

2014 年 1 月 25 日 土曜日

23歳の終戦、東亜同文書院、戦後日本人引上げの対中国国民党との交渉係、

山の生き方、民族の流れなど、父と我が家系に多く共通する類似点などがあり

正月に勇んで読んだ本です。大佛次郎賞。でも、あまりいい印象は持たなかった。

株で大もうけした遊び人が、おきゃんなアメリカ風の美人と凛とした純日本風な

娘との間を揺れ動きながら、日本人の源流を辿っていくお話。木地師の一族が

天皇家の一族の支流だというのは、山に住む民の末裔としては納得がいかない。

でも菊の家紋があったというのは事実なのでしょうね?日本の歴史の古いところは

真面目に勉強してこなかったので、人の名前を見ただけでは、その人が渡来系の

人なのか縄文系の人なのかよく分かりません。芯の形が少しゆるいせいか物語の

推進力が弱いというか、気持ちが乗っていかない。歴史のところ勉強しないと

理解しきれないので少し不完全燃焼です。

つげ義春 必殺するめ固め

2014 年 1 月 24 日 金曜日

芸術新潮がつげさん特集でした。もちろん買って

読みました。目玉はインタビュー。

石集め。ひなびた温泉。妄想。神経衰弱。カメラ。骨董。古本。

隠遁。怠惰。すべて師匠はつげさんです。

たまたま、お客さんと漫画からの流れでつげさんの話になりまして

今、会社に「必殺するめ固め」持ってきてつらつらと読んでいるところ

なのですよなどと話したところです。

インタビューの最後、「漫画はもう描かれないのですか?」という問いに

つげさんは「正助が引きこもりだからそんな暇はない」という答え。

深いなと思います。もうすでに生活そのものが作品になっている。

明日、ママがいない

2014 年 1 月 24 日 金曜日

先日、評判の日本テレビの「明日、ママがいない」を見ました。

極端にデフォルメされたキャラクターやストーリーは、なるほど刺激的だし、

不快感を感じる人もいるかもしれません。でもこれはフィクションです。

いろんな立場から自由に表現できる場というのは、我々は持ち続けていないと

いけないと思います。

あしだまなちゃんが新しいキャラで頑張っています。コワ可愛い。でも不細工。

このレベルで、放送中止になるとしたら、日本は一気に戦前になってしまうで

しょう。何も言えなくなってしまう。WEBでみんなが繋がるって簡単に瞬間的に

全体主義が立ち上がります。一応最後まで見てから評価すべきだと思います。

私は、一回見ただけですが、たぶんもう見ない。見たくない。でも、気に入ら

ないという人の意見で中止にすべきでは、ありません。自由で多様な表現が

できる社会がいろんな不幸を回避できるし、豊かな未来への躍動を生むのだと

思います。

重いコンダラー

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