徒歩歩な朝
2011 年 10 月 28 日 金曜日片道早歩きで45分。随分慣れて歩くことが苦にならなくなってきた
この頃です。同じ道を歩いているといつも同じような同行の輩と同じ時間に
往き合います。ほとんどボーと考え事をするでもなし、目にした諸々に勝手な
解釈を加えたり想像したり創作したりして、歩きを楽しんでおります。
池袋駅を過ぎ、平和通りを歩き通すと川越街道に出ます。
街道沿いに国際興業の路線バスが通っていて、車線変更しながら
ウインカーを出すと「ピヨピヨ」と言いながら近づて来ます。
今朝、バスのピヨピヨに促されて見るともなしにバス停を眺めると
小学1年か2年生の小さな男の子がベンチから立ち上がりバスの
停車を待つところでした。狩猟本能なのか父性本能なのかはぐれて
しまったような雰囲気が漂う子供は、よく目につきます。
あんなに小さくて遠く離れた小学校へ通う事情とは、何だろう?と
考えながら歩くのですが、思考はすぐにまた別のところに移っていきます。
3・4分歩くと次のバス停です。なっなっ、なんと驚くことにさっきの子供が
またベンチに座っているのです。黄色いランドセルカバーも赤と黒の
タータンチェックの上着も同じです。うつむき気味で座っている姿が
同じなのです。いやー、これには吃驚させられました。何かのゆがみで
時間軸が狂い始めたのか、私の頭がおかしくなり始めたのか。
こんな経験は久しくなかったことです。落ち着いて冷静に答えを考えると
結論は一つです。その子は、ひと駅だけですぐに降りてまた次のバスを
待っているだけなのです。
目的とか効率とか実行とか、明確とか達成などの大人の世界に長く
染まってしまうとこんなことでも吃驚します。
あの子は、単純に学校に行きたくないんだな。
ひょっとして徒歩通勤で時間をかけているのは、私もあの子と一緒なのかも
知れないなと考えたりします。あまり大きな声では言えないことですが。