光と闇

2011 年 4 月 19 日 火曜日

節電の影響で東京の夜の街はやさしい暗さに沈んでいます。

煌々と照らされた夜の明るさは、いつまでも私たちに緊張を

強います。目の攻撃から閉ざされた闇の時間は、熟成の時間であり

慈しみの時間でもあります。

暗闇が心を穏やかに開放していく様に思います。

暗い東京も悪くないです。

さてRGBは、光の三原色。CMYは、色の三原色。CMYにキープレートの

Kを足してCMYKとなります。このキープレートの版には、普通墨(黒)を

使い濃淡や輪郭を表わします。

RGBの100%をすべて足すと無色透明になり、CMYの100%をすべて

足すと黒になります。このようにRGBとCMYKは、色の表現の仕方が

全く異なります。デジタルカメラ、テレビ、パソコンモニターは、RGB。

紙に印刷するときはCMYK。RGBとCMYKの表現の領域も違います。

CMYKのほうが狭い。デジタルカメラで撮った画像をパソコンに取り込み、

編集色調整し印刷会社で印刷します。するとイメージしていた色と全然違う

色で上がって来る場合があります。フォトショップでRGBをCMYKに変換して

色補正をしても見ているモニターの色はRGBです。モニターの色は光で表現

されているので少々暗い写真でも、輪郭や細部も割とはっきり見えます。

これを印刷にしますと暗い写真になります。このモニターの色の感じと実際の

仕上がりの差は、何回も経験を積まれると感覚的な違いを予測できるように

なるのですが、経験が浅い場合はどうしても掴むことができないと思います。

そうした場合、予めどのような仕上がりになるのか、確認するために簡易校正が

あります。簡易校正は印刷に携わる業界の者がほとんど使用する、とても正確な

色見本です。本紙校正をお考えのお客様もまずは、簡易校正で大体のあたりを

つけられることをお勧めします。

私たち印刷屋は、お客様から支給されたデータを忠実にまた正確に印刷する

ことを使命としております。画像色補正のソフトをお持ちでは無かったり、自信の

無いお客様には画像補正サービスも承っております。

「光と闇」 タイトル大きく出た割にはしょぼい話に終わってしまいました。

薄暗い東京の夜を歩いていると映画「第三の男」を思い出します。光と影を

巧みに使いいろんな闇を演出している。

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