青金 赤金 女神の金
2010 年 10 月 4 日 月曜日10月に入ってクリスマスなどの歳末商戦の企画で、金刷りについての
質問がありました。フライヤーやパンフレットなどで、金色の印刷をする場合、
一番豪華で金らしく見えるのは、やはり箔押しです。 紙を選ばないので
多彩な用紙が使えます。しかし枚数が多い場合価格も跳ね上がります。
そこである程度の量の枚数をする場合は、インキの金で印刷することになります。
金のインキには、青金と赤金があります。読んで字の如く、青みがかった金と
赤みがかった金です。これは好みではありますが、特別指定のない場合、私は
半々に混ぜて使っていました。一番金らしく見えると思い込んでおります。
用紙は、アート紙またはコート紙、最低でもダルアート紙。上質や、非塗工の
特殊紙では、あまり金らしく見えません。吸い込みの良い紙では、薄いセピアに
しか見えません。この用紙の選択はとても重要です。
アート紙を使って印刷する場合でももっと光らせたいと云う場合、金刷りの版と
同じ版を用意して、先に下地に黄色を印刷してその上に、金を乗せる方法が
あります。これはとても光りますが、一版分余計にお金がかかります。
それから、もうひとつ重要な選択があります。あまり安い印刷屋を
選んでは、いけません。金のインキは日にちが経つと光が失せていきます。
金のインキは、高いのでなるべく前回の残った物も使いたくなります。
そこで職人としての心意気が試されます。新しい物を買わなければなりません。
それから、もうひとつ。インキメーカーは沢山あり、各メーカーから金のインキは
それぞれ出ています。デザイナーの方のご入稿の際、金の指定などでよく
DIC619や、DIC620と指定されますが、金のインキで一番光るのは、
「女神インキ」の金です。指定がない場合は、女神の金で刷りますが
DICの指定がある場合は、指定どおりにDICで刷ります。
この様なときいつも悩みます。でも最近は、なるべく説明させて頂くように
しております。