悪は存在しない。
2024 年 5 月 7 日 火曜日濱口さんの映画は観ていませんでした。新聞で蓮實重彦先生が激賞して
いたので渋谷で観てきました。3日の夕方に並んだ列は私の一人前で満席
ランプ。翌日朝一の上映回でやっと視聴。シンプルな構造ではあるが、
微妙に色々な処で違和感ありありの所作、セリフ。随分雑だなと思いなが
らそれが何の伏線なのか解らない。我々は往々にして自分の物語に当ては
めようとします。工場排水でもなく生活排水でそこまで紛糾するか?浄化
槽の濾過装置もあるはずです。そこが大いなる違和感。人間は自然に入っ
ていくほど自然に近づきます。ある意味動物になっていく。そしてそれは、
都会生活者も違う装置で動物に近づいていく。WEB,ネットと云うモノの基
本的な理念は、「欲望の増殖」です。自己実現と欲望を一体化させてしま
うと都会に居ながら動物化していく。動物には善も悪もない。オープニン
グの長廻しの見上げた空の映像は、いわゆるクラウドに見えた。穿ちすぎ?
だとは思いますが。しかしバランスが取れた自然の中で突発的な事故は起
きない。巧も一見普通なようで破綻しかかっている。「あっ忘れていた」
頭ポンポンがまず最初の伏線です。風呂入らないでスマホ見続けていて
花ちゃんに「臭いと云われて」背中蹴られている。