「黄色い川」北海道戦後開拓・離農農民誌

2021 年 2 月 17 日 水曜日

札幌の菊地慶一さんの戦後開拓史「黄色い川」この本はイニュニックの

もう一つの出版発行所「書肆 山住」から出した本です。昨日日本経済新

聞の夕刊で紹介されたようで、朝から注文の電話がひっきりなしに続いて

大変な騒ぎになってしまいました。戦後復興のおり食糧難から内地の焼け

出された人々や外地や、満州から引き揚げてきた人々を北海道開拓に送り

出し、夢破れて離農した人々や開拓に生涯を掛けて取り組んだ人々の記録

です。奈良で教師をしていた宮本常一さんが大阪府に雇われて戦災で焼け

出された京阪神の人々を開拓者として引率していたと云う情報は、中々考

えさせられます。後で様子を見に行った宮本さんは、方々で話が違うと責

め立てられた。その経験が後になって宮本さんの民俗学の探求の原動力と

して花開く。いわば贖罪ですね。生でしか聞けない実のところが丁寧に記

されています。

しがみ付く

2021 年 2 月 17 日 水曜日

今まで歩いて来た道は間違っているのではないかとぼんやりと

思いながらこの冬に閉じ籠っていました。昨日の「今日のダー

リン」に「人はほめられたところに停まり易い」と云う言葉が

在ったのです。そうかそう云う事かと膝を打ったのでした。

「デザインのひきだし」に軽オフセット印刷のイニュニックと

云われ、こだわりの写真集のイニュニックと云われ、凝った製

本を安く作って呉れるイニュニックと云われ、いろんな雑誌に

取り上げて頂きました。担ぎ上げられて煽てられ有頂天になっ

ていたのではないかと閉じ込められている巣の中で考え始めて

いた処だったのです。人はほめられたところに停まりやすい。

成功体験にしがみつく。好きな事にしがみつく。歩いて来た道

にしがみつく。どれも同じですね。成功体験を重ねることを成

長と云うのかもしれませんがその内容が革新的であるかどうか

を突き詰めて自分に問う人と云うのはあまり多くない。イノベ

ーションは、全く次元が違う処から出て来るものですが自分自

身にそれほどの変革を強いている人はいない。私は格好だけの

人だった感じがします。しがみつくが一番駄目なのですね

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