シアトルよりの使者

2019 年 5 月 21 日 火曜日

先週から長く泊りに来ていた姪家族は、15日の水曜日に帰ると云うの

でヤレヤレと思っていたら朝の、6時にそこのおばあちゃんが亡くなっ

たと急な知らせが入り、急きょ金曜日の告別式に列席する事になりまし

た。姪のパートナーは、青い目の外国人です。豊洲に一緒に行ったC君

です。生まれは、アメリカのノースカロライナ、両親は二人とも学者の

様で色々なところを転々としたようです。その中にシアトルがあります。

「どうしてスターバックスがシアトルで生まれたと思う?」と訊いたら

「シアトルには普通のコーヒーの3倍も4倍もするお金を払う客が一杯

いた」と云う答えでした。今はスターバックスはシアトルだけでは無い

ですからね。ロンドンの大学で写真を学んだと云い、アートや環境、ライ

フスタイル等、趣味が合うのか色んな事を喋りました。この1週間でなん

となく見えて来たシアトルからシンセンへの物語。

シアトルはカナダの国境近くイチローが居るシアトルマリナーズが在って

任天堂もスポンサーになった事が在る日本人にとても身近なところですね。

イチローの侍バッターボックスは、どちらかと云うと日本より向こうの方

で人気です。実は日本がシアトルを好きになる前にシアトルが先に日本を

好きになったのではないでしょうか?シアトルと云えばさっきのスターバ

ックスも有名ですがアマゾンがありビルゲイツが生まれたのもここですね。

マイクロソフトの前にアスキーの西さんと合弁会社作っている。トロンの

情報もいち早くつかんでいたでしょう。トロンは次のOSと云われています。

C君が云うにはシアトルは、所謂金が稼げる所だったようです。同時に何か

新しいものが生まれる予感に満ちた場所だったようです。理由も無くある

場所で新しいものが生まれてくる事はありません。僕はここは地政学的に

もアメリカの重要な軍港だと思っていました。日本で地味ではあるが重要

な軍港と云えば青森の三沢基地です。すぐそばに六ヶ所村がありますね。

ここ三沢基地からシアトルへは大きな海流が在るので難なく荷物を運べま

す。何の荷物でしょうか?一つは極東全域の情報。もう一つは秘密です。

私自身にも確信が持てない。電話線で盗聴できるようになったので今は廃

止されていますが「象の檻」と云う通信傍受施設が三沢と沖縄に在りまし

た。ソ連、中国、韓国、朝鮮、そして日本中から集められた情報は、一旦

三沢に集められ船でシアトルに運ばれたのだと思います。シアトルでそれ

らの情報の分析と解析が行われそのツールとしてコンピュータが発展して

いきました。解析された商売のコツも同時に手に入れる事になります。ス

ターバックスのやり方は、まんま京都人の商売です。シリコンバレーから

北、シアトルのまでの間に主なネットやパソコン関係が集まっているのは、

シアトルで学んだ人たちがその辺に一杯いるからです。しかし出来る人た

ちだけでは駄目です。労働力が必要です。シリコンバレーからシアトルま

での間に重要な一つの町があります。ごく最近買って読み始めているのが

「文化大革命50年」もうすぐ1章を終えるところなんです。文化大革命

は1966年から1976年まで吹き荒れた不良分子を粛清する政治活動

でした。不良分子と云っても共産党的不良分子と云われる人たちです。

主に豪農・地主・知識人・学者・伝統工芸職人・ブルジョワ・自由主義者

そして本当の黒社会の人達の粛清でした。この本の中では総数は書かれて

いませんが、犠牲者は4千万とも5千万とも云われています。その前の大躍

進の失敗の3千万以上の死者を足すととんでもない人数が死んだことになり

ます。その粛清を逃れるために国外に逃げたインテリや金持ちが沢山いた

と云う事が書かれています。そして1990年代の経済開放路線で多くの

知識人が帰って来たという事。ここは想像ですが渡って行ったのがサンフ

ランシスコのチャイナタウンだろうなと思ったし、働いたのが80年代の

パソコン関係やソフト関係なんだろうと思いました。まだ当時給料安かっ

たからお互いの需要が一致したのがそこです。つまりアメリカのパソコン

やウエブの基礎を作ったのは彼らだったのでは無いかと考えます。90年

代になって続々帰ってきた彼らは、家電や色んな工場を立ち上げて行った。

勿論すぐ逃げられるシンセンに。そのような存在が居なければこんな短時間

に世界の工場に成れる筈が無いです。勿論日本で得た技術を持ち帰った人た

ちもいた。背景に文化大革命が在るとは思いもよりませんでした。アイフォ

ーンを造っているのが中国であり、5Gを越えて6Gの開発に着手していると

も言われるのにはちゃんと理由が在ったのですね。量子コンピューターも実

現可能と云われています。アメリカが中国を恐れる理由がこれだと思いま

す。だけど実際の所、利益の10%以上を研究開発費に注ぎ込んでいるんで

すものね。太陽光を安い蓄電池に入れる方法を見つけたら、中国は世界最強

になるでしょう。武器はガソリンでしか動かないんだよと云う強がりも在る

でしょうがそうも行かない筈です。電磁波の戦いになる。どちらにしても分

が悪いのはアメリカでしょう。勿論日本も無関係と云うわけにはいきません。


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