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幽霊の気配と心の弱さ

2014 年 7 月 29 日 火曜日

切り倒した樹に打ち込んで輪っかに縄を通して里まで引っ張ってくる道具。

溶接してある。

鉄人28号 こんなところで待機している。

下部温泉。  静かな鄙びた温泉宿。廊下を歩いても誰もいないかの

ようにしーんと静まり返っているのです。でも硝子戸の向こうにはち

ゃんとすりっぱが一足づつ置かれています。古い襖は歪んで柱との間

に隙間が出来ているのですが、見事に気配が無いのです。でも外から

見たら私も似たようなものかもしれません。ずっと一人で本を読んで

いました。夜になってもオシムに夢中で読み続けていたのですが、な

んとなく気配がしてふとそちらに目をやると布団を容れる扉が音もな

くすっと5cmほど開いたのです。「うわぉ!貞子か?」と30秒ぐ

らいその隙間をにらみ続けました。ほんとに出て来たら私はどんな反

応をするのだろうかという興味もあり少し期待もしたのですが、ほん

とに出るはずもなく、「チェッ」と強がりながらも胸をなでおろして

いるのでした。風で開き戸が動いただけでしょう?でも何かがいる気

がします。イヤイヤ、何かがいるのではなくて、何かを抱え込んだ人

たちが泊りに来るところなのかもしれません。私も何かを抱え込んで

いるのでしょうか?駐車場にはポルシェなんかが停まっているのです。

実は、登山準備をして雲取山に向かったのです。自分自身と足を追い

込むつもりで。もうかれこれ6年ぐらい山に登っていません。最後の

甲武信に登ったときに下りで膝を悪くしてみんなに迷惑をかけてしま

い、それ以降なんとなく、避けられるような感じもあり、私も仕事が

どんどん忙しくなり、会社の中で一日中椅子に座って口先と指先ばか

りの体たらくで、足腰のほうは萎えに萎えきっているのです。たまた

ま、研修でかみさんが週末いないのをこれ幸いと己が原始の野性を取

り戻すべく勇んで出陣したのです。それが、それが、少し寝坊したの

です。高速の渋滞に嵌ったのです。奥多摩駅の駅前に200人以上の

山姿を見てしまったのです。時間は9時を過ぎてしまいました。もう

日帰りは出来ません。山小屋は1畳に3人態勢だな、今日は暑いな。

ラジオからは「熱くなるので熱中症に気を付けましょう」なんとなく

気持ちが逃げに入ってしまったところで、小袖乗り越しの駐車場を

見逃してしまったのです。車はどんどん山を登っていきます。10分

も上がってどこにもない、間違いなく通り過ぎてしまっている。通り

過ぎていることが冷静に考えて判っているのに車を止めない。どんど

ん前の車についていく。判断停止の状態で惰性で車を走らせいる。

ハイ、しっかり弱さを抱変えこんでいるのですね。そしてそんな人た

ちが集まってしまう宿というのはあるのですね。ツバメは今年、2回

目の小づくり?とか云っていましたが、1年に2回も子ども作るかな?

と思います。弱きは、群れ集い、妄想を生む。弱さそのものが判断を

間違える。

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