ゼロ・グラビディ

2014 年 1 月 20 日 月曜日

権力も勝敗も美醜も善悪も無重力の宇宙には何もない。

ただ厳然と生死だけがある。上下、左右何もなく屁をこいても推進力にもならず、

宇宙服の中が己の屁で満たされるだけ。なんて、素敵なんだろうと思ったのです。

屁では無いですよ。

話は、衛星の修理中に事故があり、宇宙空間に放り出される二人。でも、消化器

などを推進力にして他国のロケットに飛び乗ったりして地球に帰ってくる話です。

基本的に私は、この手の映画は見ません。でも宇宙飛行士の人がリアルな宇宙

空間を描いているというので見てしまいました。ぷかぷか浮くのは大好きです。

じたばたしても動けない。何にもしなくて良いのです。しかし、しかしです。

動かないはずの宇宙でドラマはすごい勢いで動いていくのです。サスペンスの

基本はモノが動いていくことですが、これは少し動きすぎです。お嬢様のバトミン

トンのようにゆう~っくり、穏やかにドラマは進んでいくと思っていたのに少し話

が違います。ヒッチコックのようにじれったくじれったく、動けないからもどか

しい、進まないから隔靴掻痒地団駄踏む。ではないのです。何もない宇宙から

ポン、ポンのポンで地球に降り立つのです。人類創世みたいに水の中からイヴが

立ち上がるのです。そんなあほな。です。恣意的に重力と無重力を使い分けてる。

そこがこの映画の唯一の見どころです。

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