紙サンプル帳
2010 年 9 月 17 日 金曜日銀座のOJI PAPER LIBRARYに行ってまいりました。
銀座三越のすぐ裏。王子製紙本社一階。王子さんてすごいところに
本社があるのですね。
先週お越しいただいたお客様に教えていただきました。
最近は、お客様のほうが新しい紙の情報などよくご存じで、逆に教えていただく
ことも良くあります。前は紙屋の営業の方が新製品が出ると持って来て
くれていたのですが、どうも流れが変わってきているようにも思います。
紙以外の便利なメディアが現れた今、紙はただ単に情報が載る土台と云う
役割以上の働きが求められています。紙の力、温かさ、柔らかさ、そこに
親和性のある情報が載ることによってそこに書かれている以上の情報+αが
伝わっていくのだと思います。
必要なのは、具体的に触れられる紙のサンプルです。
ライブラリーでは、分厚い用紙、印刷サンプルを無料で配布していました。
これは、並製本用の表紙に使えるファンシーペーパーサンプル。
バラになっていますので取扱い易いです。
これは総合見本帳。主に本文用紙が載っております。
3cmの分厚いものです。印刷見本と用紙見本、ニス見本、マットニス見本。
文章見本は、吉田修一さんの「悪人」です。その用紙を使った時の
束幅と用意している紙目の情報も載っています。
印刷所は、あのサンエムカラーさんです。
なぜかOKアドニスラフだけの見本帳。これも厚さ2.5Cm。
通常のアドニスラフにホワイト、ピンク、ブルーのものがあります。
中質の嵩高用紙なのですが、雰囲気があってなかなか良い感じです。
王子さんがこれから力を入れていく用紙なのかなと思います。
神田錦町にある竹尾さんの見本帳本店。
今年の7月に出たGAしずく。GAいぶきは、しずくと同色ですが
葉脈のような模様がはいっています。
竹尾さんで用紙、印刷サンプル帳を買い求めました。
75銘柄の印刷用紙見本。
これも便利です。具体的なサンプルがあるとイメージしやすい。
紙の未来。隠れている紙の潜在力。紙のスペシャリストによる
講演集。
内山書店。20代のころ父上の使いでよくここへ本を買いに来ていました。
巴金とか老舎とかよく解らなかったけど緊張しながら買い求めていました。
昔上海の内山書店では、時計の下だったか柱のところだったか忘れてしまい
ましたがいつも魯迅が座っている椅子があって、京都のおばさんこっそり座って
やろうとチャンスを窺うんだけどいつも内山さんがにらんでいて座れないのよと
おどけていたのを何回か聞いていました。
歴史上の凄い人だと云うのだけ、小学生ながら覚えていたんでしょう。
隣の本屋で買うてしもた車谷長吉さん。
2.3年ぐらい前、下請けで車谷さんの「二人の女」て云う本を200冊ぐらい
作ったことがあって、本の装丁もさながら、パラ読みしたとき、リズムが
なんとも乗れるんで、なんでこんなに波長が合うんやろとずっと気になって
いた人です。この人の新聞の人生相談も好きなんです。
播州の姫路の人やった。私は、西播のほうの相生です。
どちらにしろあまり上品な土地柄ではありません。