心配

2009 年 12 月 9 日 水曜日

冬、急に気温が下がって底冷えするような寒い朝は、いつも湿度計を

のぞいて目盛りを確認するのが習慣になっています。湿度が低いと

乾燥して静電気が発生し、紙と紙とがひっついてしまいうまく印刷機を

通ってくれません。先月の初めに工場に取り付けた加湿機がやっと

フル稼働し始めました。設定湿度は50%~55%。バンバン、ミスト

シャワーを放出して、工場全体を加湿してくれています。

心配の種がひとつ解消です。

 「心配」  5年前、父が亡くなる四日前の日曜日の夜のこと。

大腸癌に侵され日に日に衰弱していく父の様子が気になり、東京に

戻らなければならないのに帰るに帰れない。もう夕方から2時間近くも

しゃべり続けている。生について死について人生について、語らずには

居れないと云うように。時計に目をやると最終電車が迫っていました。

「もう行きなさい。明日も仕事だろう。」と云うとバタンとベットに倒れこんだ。

「そんな死にそうな顔して心配で帰れるわけないだろう!」と云うとやおら

目を剥いて怒り出しました。

「心配。 お前はいい年をしてまだそんな事を言っておるのか。

心配なんかしてもどうにもならない。物事は、よーく熟慮、研究して

具体的に行動することだけだ。」 これが父の最期の遺言。

座右の銘にしているつもりなんですけど、心配性の気質はなかなか

抜けない私です。

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