鎖につながれた猫

2006 年 9 月 20 日 水曜日

私の通勤路に、鎖につながれたペルシャ猫君がいます。いつも玄関先で網戸越しに外を眺めています。

憂いを帯びたその横顔にあるのは、絶望でしょうか。

私が知る限り、6年の間に今のペルシャ君で、三匹目です。一匹目のやはり高そうな外国産の猫を初めて見たのは、夏の暑い夕方でした。少し深いバケツの中で正座をして、頭からヒシャクで水をかけられていました。少しきつ目の首輪をつけられて、目をつぶって我慢する様子は、宿命と言うにはあまりにも無残な姿です。飼い主は時々散歩させながら、お手なんて言っているので犬と間違えているのかも知れません。

今回、散歩の途中で外につながれたペルシャ君に会いました。カメラを出して構えると、ニャーニャー鳴いて家人に助けを求めます。二本足で立ち上がって、網戸を手で開けようとさえします。ただ絶望の中に生きているだけではなく、飼い主との関係もちゃんとできているようではあります。でもちょっと可哀相だ。

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