ケリー・ライカートの映画

2021 年 8 月 2 日 月曜日

先々週、シアターイメージフォーラムに「ジャリカットゥ、牛の怒り」と

云う映画を観に行ったのです。副題が「暴走牛VS1000人の狂人」イン

ド映画です。毎週毎週、家で悶悶としているとこう云うの観たくなるでは

無いですか?その日は、一杯の人達がその時間に集っていて、同好の士が

全員集合だとばかりに相好を崩していたのです。しかし牛の怒りもまあま

あ入っていましたが、しかし、しかしですよ、殆んどの人達の目当ては下

の「ケリー・ライカート」だったのです。この人は知らない人でした。チ

ラシを見ると現代アメリカ映画の最重要作家だと書いています。牛の怒り

は一つ置いて隣のオジサンが早々といびきをかき始め、隣のかみさんの頭

の角度が少し変だなと思いながら、私も途切れ途切れ寝ていたようです。

90分マックスの興奮が続く筈も無く、インド人は牛肉食べるのかな?な

んて事を考えたりするのですが、・・・・。それで翌日、私だけで「リバ

ーオブグラス」「オールドジョイ」を先ず見ました。リバーオブグラスは

新鮮でした。面白かった。音楽と映画のリズムが良いなと思いました。

「オールドジョイ」は良く判らなかった。何が云いたいのだろう?「悲し

みは使い古された喜び」と云うのをタイトルにしているのでしょうが、意

味が良く判らない。一昨日、「ウエンディアンドルーシー」と「ミークス

カットオフ」を観た。冒頭、犬と棒で遊ぶ、ジャンキーっぽい、酔っ払い

達と絡むので暴力に発展するのかなと思ったけどそうはならなかった。だ

としたら何で棒切れを出してくるのか?ミークスカットオフは西部開拓民の

話。水が無い、道が判らない。だけどこちらは、話が分からない。細部は考

え抜かれているし、映像も良い。展開も悪くない、だけど映画としての面白

さが無い。興行としては成功しないと思う。映画を勉強しようと考える人に

とっては重要な作家だと思うけど、周辺を弄り回し過ぎてリズムを崩してい

る。牛の怒りが目指している物の方が好きだけどあれはやはり馬鹿すぎる。

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